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飼い主は見逃さないで…死期が迫った犬が「最期に伝えようとする」サインとは【獣医師に聞く】

誰にとってもつらく悲しい愛犬との別れ。死期が近づいた犬は、さまざまなサインを発するといわれています。最期を迎える前の犬が見せる行動について、獣医師に聞きました。

死期が近づいた犬が伝えようとすることとは… ※画像はイメージ
死期が近づいた犬が伝えようとすることとは… ※画像はイメージ

 家族として共に長い時間を過ごした愛犬との別れ……誰にとっても悲しく、つらいものです。犬は言葉を話すことはできませんが、死期が近くなったとき、さまざまなサインを通じて飼い主に何かを伝えようとすることがあるといわれます。

 実際に、死期が近い犬にはどのような行動がみられるのでしょうか。そして、飼い主はそのサインにどう気付き、心の準備をすればよいのでしょうか。ますだ動物クリニック(静岡県島田市)院長で獣医師の増田国充さんに教えていただきました。

体温、呼吸の速さに変化

Q.犬の死期が近いとき、犬に何らかの行動や変化がみられることがあるといわれますが、実際はどうなのでしょうか。

増田さん「愛犬との別れは、どのような状況であれ悲しみも同時に訪れます。最期を看取り、安らかに送り出すことができれば、いくばくか心が救われることがあることでしょう。そんな死期が近づいている犬の場合、最期に見られる行動の変化にはいろいろなものがあります。

時折、旅立ちの直前に一瞬容体が回復するように見えることがあります。これは『ラストラリー現象』と呼ばれることがあります。このメカニズムは所説ありますが、セロトニンをはじめとした脳内から分泌される物質のバランスが影響しているのではないかとされています。このような体験を、ペットのお見送りの際にされた方もいらっしゃるようです」

Q.飼い主がなるべく早く気付いておきたい「死期が近いサイン」はありますか。

増田さん「犬も人間も同様に、死期が近くなると『弱り』が顕著になります。生命を維持するために当たり前に行えている、例えば体温調節、呼吸、血圧、消化機能などのバランスが取りづらくなります。そのため、最期を迎える直前には低体温のほか、呼吸が浅く速い、呼びかけの反応が乏しいといった変化が現れる傾向にあります。自身の意思に反して失禁やけいれんなどがみられたら、衰弱が進行している可能性が考えられます」

Q.死期が近い犬と過ごす際に飼い主ができること、また、最期まで愛犬らしく過ごさせるためにできるケアとは。

増田さん「一緒に楽しい時を過ごしてきたからこそ、悔いのないお見送りがしたいと思うことでしょう。亡くなる現実と向き合うことも、時として難しいと思うことがあるかもしれません。最期を迎える際に、少しでも苦痛を和らげることができれば、愛犬はきっと感謝しているはずです。適度な室温で、静かな場所でゆっくり休める環境を整えておくのが望ましいでしょう。おうちの方が近くに寄り添い、優しく声をかけたり、なでたりすることは、愛犬に安心感を与えるはずです。

ご自宅で看取る場合、不安に感じる場合は一人で抱え込まずに、信頼できる人、動物医療関係者、動物介護の専門家などに相談することもよい方法といえます。人間も動物も、『理想とするお見送りとは何か?』は大きなテーマです。最終的にはおうちの方が選択された方法が最良の方法であろうと思います」

(オトナンサー編集部)

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増田国充(ますだ・くにみつ)

獣医師

北里大学卒業。愛知、静岡県内で勤務後、2007年にますだ動物クリニックを開院。一般診療のほか、専門診療科として鍼灸や漢方をはじめとした東洋医療を行っている。国際中獣医学院日本校事務局長兼中国本校認定講師、中国伝統獣医学国際培訓研究センター客員研究員、日本ペット中医学研究会学術委員、AHIOアニマルハーブボール国際協会顧問、専門学校ルネサンス・ペット・アカデミー非常勤講師。ますだ動物クリニック(http://www.masuda-ac.jp)。

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