内定学生の「ビジネスマナー研修」に変革の兆し? 内面なき“型”は社員のためにならない
「人間力」と同時に「型」を習得する
一般的なビジネスマナー研修の現場では、「こういう時には、こうする」という決まったスタイルで、どのマナー講師も一様に同じことを伝えるようです。
しかし、マナー研修は、企業の根幹に関わる重要なものです。マナー講師は、マナーの「型」だけを習得させるのではなく、社会人として礼節あるコミュニケーションを可能とする「人間力」を養う研修をした上で、同時に「型」も習得していく人財育成が求められているのだと思います。もちろん、「『型』を伝えてくれればそれでいい」という企業には、それに従うことがプロの務めですが…。
「まずは『型』を習得し、その後、『内面』がついていけばよい」という話も聞きますが、一度「型」から入ることを覚えてしまったら、ビジネスシーンでは、内面をついていかせることは困難です。何も考えずに、誰に対しても、覚えた「型」通りに行う方が仕事として楽だからです。
しかし、実際の現場ではどうでしょうか。状況や相手に関係なく、通り一遍の対応をされたら、困ってしまうはずです。
人は、一度楽することを身につけ、それで対価や給与を得たら、それを進化させたり、変化させたりすることは面倒と考えます。つまり、変わらない、変われないのです。一方内面から入るマナー研修はそうではありません。そういう言動をする理由を理解し、納得した上で「型」を習得することで、相手や状況などに応じて臨機応変に対応できる人財、スマートに気配りできる人財になれるのです。
最近では、「リクルートスーツではなく普段着で採用面接に来るように」と伝える企業もあります。また、クールビズやスーパークールビズ、通勤時のスニーカー推奨などの動きがあり、ビジネスマナーの通り一遍の「型」が通用しない時代になりつつあります。
お客様や配属先で「今年の新人はいいね!」と言われる、結果を出せる人材育成マナー研修の内容や手法が求められていると思います。時代の変化とともに、ビジネスマナーの伝え方も見直すべき時期が来たのかもしれません。「ビジネスマナー革命」が起きるのか、今後の動向が楽しみです。
(文/構成・ライフスタイルチーム)
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