「私の理想の人だよ」 “18歳年下”女性との結婚を夢見た41歳男性の末路
アプリの登場によって婚活のハードルが低くなった昨今ですが、それゆえのトラブルも起こっているようです。婚活の現場で、仲人が実際に見た生々しいトラブル事例とは――。

ひと昔前は、婚活のアクションを起こすことに「敷居が高い」と感じていた人も多かったはずです。ところが近年、カジュアルな婚活アプリが台頭し、ポピュラーになったことで婚活する人たちの裾野も広がりました。ただ、そこにはトラブルも発生しています。今回は、そんな婚活にまつわるトラブルを見ていきましょう。
えっ? 年収が登録記載の半分以下?
大野まちこさん(41歳、仮名)は30代半ばで結婚し、昨年離婚をしたバツイチです。私の運営する結婚相談所に登録をして活動していたのですが、なかなかいい出会いに恵まれずにいました。
そんなときに、無料の婚活アプリにも登録をし、結婚相談所と婚活アプリの2カ所で婚活をすることにしたのです。
まちこさんは言いました。
「相談所に登録している男性よりも、アプリにいる男性の方が、社交的な人が多い気がしました」
それは一理あるかもしれません。相談所には仲人がいて、活動の仕方やお相手の選び方などをアドバイスします。その分、料金も高いです。ただ、そうした他人の意見を聞くのが面倒くさい人、お金を払って他人の力を借りなくても「婚活くらい自分できる」という人が、安価のアプリに登録する傾向にあります。
2カ所で婚活していたまちこさんでしたが、あるとき、「アプリで出会った人にプロポーズをされたので、相談所は退会します」と申し出てきました。
私は、幸せな結婚に結びつけば、出会いはどこでもいいと思っています。そこで、「分かりました。退会の手続きを取りますね」と伝えました。
ところが、そこから1週間たって、まちこさんからこんな連絡が来ました。
「アプリで出会った男性、プロフィールは年収が1000万円となっていたのですが、今は400万円程度だと言われました」
まちこさんは、こう続けました。
「彼は自営業で、一昨年は1000万円あったそうなんです。ただ昨年、取引先の会社が倒産して、収入が一気に減ったのだとか。だから、また別の取引先が見つかったら収入も盛り返すとのことでした」
彼の言葉が真実かどうかは、分かりません。ただ、彼を好きになっていたまちこさんは、彼の言葉を信じ、彼と結婚することを決めて、相談所は退会していきました。
これもまちこさんの決断だったので、私は黙って見送りました。
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