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飲酒で顔が赤くなる人、ならない人の違いは? 医師に聞いてみた

飲酒時に顔が赤くならないようにするには?

Q.飲酒をしたときに顔が赤くなりにくくなるための方法はあるのでしょうか。

飯塚さん「先述のように、フラッシング反応は、血中のアセトアルデヒドの濃度と関連しているといわれています。フラッシング反応は当初、不快感を伴うため、顔が赤くなりやすい人は飲酒を控える傾向にありますが、長年飲んでいると耐性が発生して不快にならずに飲酒できるようになります。

また、飲み合わせや食べ合わせも重要で、アルコールは胃にあるうちはゆっくりと吸収され、小腸に入ると速やかに吸収されます。

そのため胃から小腸への排出時間が速いと、アルコールが血液に入りやすくなるため、血中アルコール濃度が高くなります。食事の有無のほか、アルコール飲料の種類や飲み方によって、胃から小腸に排出されるまでの時間は異なるため、血中アルコール濃度も異なります。

例えば、同じ量の純アルコールでも、食事をしながらビールを飲むより、空腹時に高濃度のウイスキーや焼酎をストレートで飲む方が、血中アルコール濃度はかなり高くなります。

このような理由から、お酒を飲む際は食べ物と一緒に楽しんだり、薄めて飲んだりすることで、吸収が穏やかとなり、結果的にフラッシング反応を予防できます。飲酒時に顔が赤くなりやすい人が大量飲酒の習慣を続けると、食道や咽頭の発がんリスクが高まることが分かっているため、アルコールとは適切に付き合うことが必要だと思います」

(オトナンサー編集部)

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飯塚聡介(めしつか・そうすけ)

医師

在宅医療の動画研修プログラム「Dr.そうすけの在宅キャンプ」の監修医で「Aiクリニック」の院長。在宅医療に携わって13年。Aiクリニックでは年間1万件の訪問実績がある。日本内科学会総合内科専門医/医学博士。Dr.そうすけの在宅キャンプ(https://zaitakucamp.jp/)。

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