「好きになることはない」と断言…エスコートもお店選びも完璧な41歳男性が「交際終了」を告げられた“納得の理由”
一見、婚活シーンでとてもモテそうな「気を使える」「隠し事がない」男性。しかし実際は、そうした面が“裏目に出てしまう”ケースがあるようです。仲人である筆者が考えます。
婚活市場でモテないといわれるのは、「気の利かない男性」「秘密主義で、自分のことは話さない男性」です。では、それと真逆にいる男性はどうでしょうか。何でも先回りして相手に気を使える男性は、会社の営業マンだと、お客さんのかゆいところに手が届き、優秀な業績を残しそうです。隠し事がなく何でもオープンに話す男性は、同性の友達も多そうです。しかし、婚活や恋愛シーンにおいては、それが裏目に出てしまうことがあります。
今回は、そんなお話。婚活シーンにおける気遣いについて、結婚相談所を運営する仲人である筆者と一緒に考えていきましょう。
マメな性格でエスコートも完璧だが…
安藤さえさん(37歳、仮名)は、相談所での婚活を始めて1年がたちました。
「これまでお見合いでお会いしてきたのは、『恋愛経験がほとんどない』と言う男性ばかり。デートの場所やお店選びをこっちに丸投げしてきたり、金曜の夜に予約もせず新宿の人気店に連れて行かれて結局入れなかったり、LINEの連絡もこちらがしなければしてこなかったり、散々だったんです」
ところが、先日お見合いをして交際に入った伊藤ひろとさん(41歳、同)は、違っていました。
「ご自身でも『マメな性格です』とおっしゃっていたのですが、お見合いのときのエスコートや、ファーストデートでのお店選びも完璧だったんです」
「こんな男性が、まだ残っていたのか!」と、最初はうれしい驚きでした。ところが、デートの回数を重ねていくと、気が利き過ぎるひろとさんに困惑し始めました。
例えば、デートを終えると駅まで送ってくれるのですが、さえさんが電車に乗った頃に、必ずLINEが来るのです。
「今日のデートは楽しかったですか? 点数をつけるとしたら、何点でしたか?」
「もっと自分を知ってもらうために、次回はこんなデートを企画しています」
さえさんが、「楽しかったです。100点です」と返信すると、またLINEが来る。スタンプを返しても、また文章のLINEが来る。さえさんは、帰りの混雑している電車の中で、LINEをチャットのようにやりとりすることが、だんだんとおっくうになっていきました。
「私は、どちらかというと大ざっぱな性格なので、デートの点数とかつけたくありませんでしたし、80点とかつけるのも悪いと思って100点にしたんです。それより、点数とか聞いてきて面倒だなというのが、正直な気持ちでした」
そのため、さえさんは「私は大ざっぱな性格だから、デートの点数なんて考えませんよ」というのも伝えました。すると、こんなメッセージが返ってきました。
「さえさんが大ざっぱでも大丈夫ですよ。僕がマメにフォローしていきます」
その返信を読んで、また疲れを感じている自分がいました。
確かに、デートプランを任せておけば、短い時間のデートでも効率よくスケジュール組みしてくれます。これまで行ったことのないレストランやデートスポットに連れて行ってくれます。ただ、それが楽しいとは感じられない…。
「1日に来るLINEの量も半端じゃなくて、しかも長文のときがあるんです。私の趣味や好きなことなど根掘り葉掘り聞いてくるのも、ちょっとおなかいっぱいな感覚になりました。さらに、『それらは全て、次のデートでさえさんに楽しんでもらうためです』とか言われちゃうと、ここでもまた気持ちが引いていきました」
そして、4回目のデートを終えた後に、こんなLINEが来ました。
「さえさんのことはだいたい分かりました。今度は、僕のことをもっと知ってほしいと思っています」
それを読んで、さえさんは「私はそこまでして、ひろとさんを知りたくない」と思いました。結局は、好きではない。このままお付き合いを続けていったとしても、好きになることはない。それが結論でした。
そして、「交際終了」を出しました。
「これまで、どうして婚活市場の男性は気が利かないんだろうと思っていたのですが、気が利き過ぎるというのも問題なのですね」
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