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「みんな仲良く」の“理念”は正しいのか? 子どもの気持ち“置き去り”の可能性 専門家からの警鐘

裁判官のように“判決”を下さない

(C)あべゆみこ
(C)あべゆみこ

 こんなときは、友達をたたいた子に、親が「まだ遊んでいたかったんだよね。でも、お友達も遊びたいんだって。一緒に遊ぶことはできる?」とまず声をかけてあげましょう。それでも相手に譲らなかった場合には、「貸してあげなさい」と言わないこと。子どもは、自分の気持ちを大切にしているのですから。

 保育士も、たたいた子には「◯◯君も嫌だったら、お友達をたたかないで『嫌!』と言おうね」と歯や手などを使わないことをしっかりと伝え、たたかれた子には「◯◯君はまだ、電車を作っている最中だったみたいね。貸したくないんだって。残念だったね」と言って諦めさせるのもよいのではないでしょうか。こうした体験を通して、「この世には、思い通りにならないこともあるんだ」ということを学べます。

「みんな、仲良くしなくてはならない」という強い信念のもと、裁判官が判決を下すように「貸してあげなさい」「みんなのおもちゃでしょ。仲良く使いなさい」と大人が命令しないのも大切なことです。

 人生が始まってまだ数年の幼児期から「他者のために生きること」を強要するのではなく、子ども本人の気持ちを大切にしてあげることがポイントだと私は思います。どうしてかというと、自分の気持ちを大切にされた体験を積んでいる子は、他者の気持ちも考えることができるようになるからです。

 皆さんはどうお感じになりますか。

(子育て本著者・講演家 立石美津子)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症スペクトラム支援士。著書は「1人でできる子が育つ『テキトー母さん』のすすめ」(日本実業出版社)、「はずれ先生にあたったとき読む本」(青春出版社)、「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」(すばる舎)、「動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな」(小学館)など多数。日本医学ジャーナリスト協会賞(2019年度)で大賞を受賞したノンフィクション作品「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(中央公論新社、小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)、Voicy(https://voicy.jp/channel/4272)。

コメント

1件のコメント

  1. まだ人生のスタートしたばっかり、ですよね🤔そんなヤヤコシイ屁理屈、解らないと思うよ。強奪するのと、一人占めしてるのは、ほとんど変わらないワガママです。手を出したらダメ😡それくらいしか、大人は口を挟めませんよ。理解力に合わせて、シンプルに言うしかないけど、「なるべく」仲良くしようね☺️ってだけ