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イクメンほど要注意! 発症リスクは10人に1人、パパの「産後うつ」の原因・症状・予防法

産後うつになりやすい男性の特徴や予防策は?

Q.産後うつに陥りやすい男性の特徴はありますか。

尾西さん「基本的には誰にでも起きる可能性がありますが、特に症状を発症しやすい人は、『真面目で責任感が強い』『完璧主義』『優しい』といった傾向が見られることが多いようです。こうした性格的要素だけでなく、妊娠中~産後のパートナーとの関係が良好でない場合や、出産前後の転職・昇進といった環境の変化、人間関係の悩みやトラブルも発症リスクを高める要因となるため、自身を取り巻く環境にも注意が必要です。また、パートナーであるママが産後うつに悩まされている場合は、パパにも伝染しやすいようです」

Q.産後うつの治療はどのようなものでしょうか。

尾西さん「症状が重い場合や、なかなか改善されない場合は、まずかかりつけの医師に相談することをお勧めします。カウンセリングなどで改善することもありますし、必要であれば薬による治療を行われます」

Q.男性の産後うつを予防する方法はありますか。

尾西さん「子どもの世話は大切ですが、自分自身の管理とケアも必要不可欠です。特に、適度な運動と健康的な食事は基本です。例えば子ども連れで散歩に行くと、適度に体を動かすことでストレス解消にもつながる上、パートナーであるママにも休息を取ってもらえます。幼少期から触れ合いを持つことで、子どもとの関係を築くことができ、心のバランスも維持しやすくなるでしょう。

また、女性は妊娠中から少しずつママとしての自覚を養っていく一方、男性はそうした機会を持つことが難しいものです。男性は産前から、『子どもがいる生活』のイメージを持ち、パパになる心構えを意識することが精神的に良い影響をもたらします。病院での妊婦健診に一緒に行って超音波でおなかの赤ちゃんを見たり、自治体で行われている『パパママ学級』に参加して、少しずつパパになる自覚を養ったりするのもお勧めです。

夫婦の良好な関係を維持することも重要です。産後は育児に対する考え方や意見の違いが生じ、夫婦が対立してしまう場面も少なからずあると思います。子育てにおける精神的負担はパパもママも大きいもの。子どもが産まれ、生活が変わるタイミングだからこそ、お互いの不満や不安を打ち明けられる環境作りを意識し、夫婦でサポートし合うことを心掛けましょう。自分自身のケアによって心のバランスを保つことができれば、子どもとの絆(きずな)が深まり、次第にパパであることを楽しめるようになっていくはずです」

(ライフスタイルチーム)

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尾西芳子(おにし・よしこ)

産婦人科医(日本産科婦人科学会会員、日本女性医学学会会員、日本産婦人科乳腺学会会員)

2005年神戸大学国際文化学部卒業、山口大学医学部学士編入学。2009年山口大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院研修医、日本赤十字社医療センター産婦人科、済生会中津病院産婦人科などを経て、現在は高輪台レディースクリニック副医院長。「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と、女性のすべての悩みに答えられるかかりつけ医を目指している。産科・婦人科医の立場から、働く女性や管理職の男性に向けた企業研修を行っているほか、モデル経験があり、美と健康に関する知識も豊富。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/)。

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