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スマホを手放さない子ども、うまくコミュニケーションを取るには? 作家の石川結貴さんと考える

「話しなさい」→「話せたらうれしい」、まずは自分の気持ちや感情を

 以下は、中学2年生の娘(14歳)を持つ母親(43歳)から実際に寄せられた相談です。

 娘がスマホを手放しません。食事中も使うので注意すると「いつもつながっていないと仲間外れにされる」と言います。友人関係がうまくいっていないのか、イライラし、成績も下がってしまいました。悩みがあるなら話してほしいのですが、いろいろ聞いても「別に」とそっけなく言うだけです。このような娘にどう接したらいいのでしょうか?

 石川さんによると、現代の子どもにとっての“3大問題”が、「インターネット」(とりわけSNS)、「コミュ力」(コミュニケーション能力)、そして「友人関係」です。

 子どもたちは、周りから仲間外れにされることを「ハブ(省)られる」と表現し、自分の存在が省略され、居場所がなくなってしまうことを恐れているため、「いつもつながっていなければ」とスマホを手放せなくなるといいます。

 石川さんはこうした親子に向けて、「親は今の子ども社会がどういう状況なのかを知りましょう。それには、娘さんが自分の気持ちや悩みを“話しやすい”関係性を作ることが大切です」と話します。ただし、親が一方的に「友達とはうまくいっているの?」「なぜスマホを手放さないの?」と聞いてもうまくいきません。「どうせ今時のSNSトラブルなんて親にはわからない」と思っている子どもが多いからだそうです。

 そこで、まずは親が「わからないから、教えてくれる?」と自分の姿勢を低くすることが大切になるといいます。また、「あなたと話せたらうれしい」「何も言ってくれないと悲しい」といった具合に自分の気持ちや感情を伝えることも効果的だそうです。

 石川さんは「親は『何があったの?』と事情ばかり聞き出そうとしがちですが、親子関係を確かなものにするのは事情ではなく“感情”です。娘さんが自分の感情を話すためにも、まずは親が自分の気持ちをしっかり伝えることが大切。『話しなさい』ではなく、『あなたと話せたらうれしい』『あなたと一緒に考えたい』と言った方が子どもの心に届くはずです」とアドバイスしています。

(オトナンサー編集部)

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石川結貴(いしかわ・ゆうき)

作家・ジャーナリスト

家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに豊富な取材実績を持つ。短編小説集「小さな花が咲いた日」は7年連続で中学・高校入試問題に採用されている。最新刊「ルポ 居所不明児童~消えた子どもたち」では、児童虐待や貧困問題を抱えたまま放置される子どもの現状を報告した。出版以外にも新聞、雑誌への寄稿、「あさイチ」「報道ステーション」など数多くのテレビ番組に出演。2013年には「第61回日本PTA全国研究大会」の講演者に選出された。2015年、全国各地方紙(時事通信社配信)で教育特集記事「子どもとスマホ」を連載。

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