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「教師は多忙」実情を2000人に聞く 「月7日以上、土日祝日に仕事」している先生の割合は?

「やりがい感じる」声に甘えず、「学校の役割」再考を

Q.勤務状況の過酷さが強調されがちな教師ですが、「子どもの成長にやりがいを感じる」との声も多くあります。アンケート結果を見ての全体的な感想をお願いします。

渡辺さん「やりがいを感じている教員が今も少なくないことには、ほっとさせられます。一方で、『あまりやりがいを感じない』『いいことは一つもない』などの回答が目立つのも、気になります。

教師の仕事というものが本来、やりがいのある仕事であることは誰も否定しないでしょう。問題は、そうした真面目で熱心な教員に依存するばかりで、公立学校教職員定数の改善や私学助成の充実など、公教育に対する条件整備を『国』が事実上怠ってきたことにあり、国の責任が問われるべきです。文科省もなかなか財政の壁を突破できませんでしたし、今般の研修受講奨励策にしても、与党の意向を反映させた色彩の濃いものです。

部活動の在り方一つ取ってもそうですが、学校で何を担うべきなのか、国民的な議論が必要です。もっと言えば、将来を背負う子どもたちに、どんな能力が必要で、そのための教育活動はどうあるべきか、さらには学習指導要領の在り方、改革を裏付ける教育予算の充実など、これまで以上に深く、幅広く議論することが不可欠です。間違ってもこれ以上、『やりがい搾取』とでもいうべき状況を放置してはいけません」

※この記事は、オトナンサーがYahoo!ニュースを通じて実施したアンケートの結果を活用しています。アンケートは6月15~24日、全国のYahoo! JAPANユーザーのうち、「公立小中学校の教師」を対象に行い、2000人から有効回答を得ました。年代は30代24%、40代30%、50代21%が多く、男女比はほぼ6対3(無回答などが約1割)。小学校勤務者が51%、中学校勤務者が49%でした。
※アンケートのパーセンテージは小数点第2位を四捨五入しており、合計が100%にならない場合があります。

(オトナンサー編集部)

【生の声】「早く辞めたい」から「子どもたちの笑顔で疲れが吹っ飛ぶ」まで 教師たちの声

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渡辺敦司(わたなべ・あつし)

教育ジャーナリスト

1964年、北海道生まれ、横浜国立大学教育学部卒。日本教育新聞記者(旧文部省など担当)を経て1998年より現職。教育専門誌・サイトを中心に取材・執筆多数。10月22日に「学習指導要領『次期改訂』をどうする―検証 教育課程改革―」(ジダイ社)を刊行。

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