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病気の子どもを預かってくれる“病児保育”が「心強い」と話題に、どんなサービス?

病気の子どもを預けられる「病児保育」が、登録すると心強いとSNS上で話題です。一体どんなサービスなのでしょうか。

「病児保育」とはどのようなサービスか

 SNS上で先日「病児保育」が話題となりました。子どもを保育園に入れて仕事したいと保健師に相談したところ、保育園だけでなく病児保育も必ず登録するようアドバイスされ、これが役に立ったという体験談に対し、「病児保育を初めて知りました」「登録すると心強い」といった声が寄せられました。病児保育とは一体どのようなサービスなのでしょうか。一般社団法人全国病児保育協議会の佐藤里美副会長に聞きました。

全国に2226施設、約62万人が利用

Q.そもそも、病児保育とはどのような事業なのでしょうか。

佐藤さん「国の施策である『子ども・子育て支援法』に基づく、地域子ども・子育て支援事業の一つです。子どもが病気の際、就労等の都合により家庭看護ができない場合、病院や診療所、保育所などに付設された専用スペースで病気の子どもの保育看護を行い、子育てを応援するものです」

Q.現在の利用状況や費用などについて教えてください。

佐藤さん「全国に2226施設あり、約62万人の子どもたちが利用しています(平成27年度補助金交付ベース)。対象年齢は、おおよそ生後6カ月~小学生で、利用児の平均年齢は2.6歳です。3歳未満児が利用児の60%を占めています。定員は4〜6名の施設が多いですが、10名以上の施設もあります。年間平均利用率は46%です(平成28年度全国病児保育協議会調査)。利用料金は1日2000円程度ですが自治体ごとに多少異なります」

Q.病児保育を利用するメリットは何でしょうか。

佐藤さん「病児保育室は医師や看護師、保育士、栄養士などの専門家集団により、病気の子どもたちの安全・安心を確保し、最適な保育環境を提供しています。保育体制も、職員1名に対して病児3名と手厚い保育看護を行っています。また、病児保育室での保育、看護ケアの様子を保護者に知ってもらうことで家庭での保育看護力を育みます。つまり保護者の就労支援にとどまらず、子育ての自信と楽しさを見いだせる場所でもあるのです」

Q.一方で、デメリットもあるのでしょうか。

佐藤さん「病児保育室は全国に偏在しているため、身近にない地域もあります。また、病気の流行により利用希望者が増えることで、キャンセル待ちの発生や利用できない場合もあります」

Q.病児保育と病後児保育の違いについて教えてください。

佐藤さん「病児保育は、子どもが病気の急性期あるいは回復に至らない場合、主に病院や診療所に付設された専用スペースで預かります。保育所付設の専用スペースで預かることのできる施設もあります。一方、病後児保育は、子どもが病気の回復期にあるものの、集団保育にはいまだ適さない場合、主に保育所に付設された専用スペースで預かります。病院や診療所付設の保育室で預かる場合もあります」

Q.病児保育専門士とはどのような専門職なのでしょうか。

佐藤さん「保育士資格または看護師資格を有し、一定期間の病児保育経験と所定の講義の受講、論文作成、口頭試問を経て合格者に与えられる認定資格です。病気の子どもを預かる職員は、子どもの病気を理解するとともに、病気であるからこそ生じる不安や甘えを十分理解し、年齢や発達に応じた適切な保育環境を提供することが必要です。そのため全国病児保育協議会では、保育士・看護師の専門性を高め、資質の向上を目指しています」

(オトナンサー編集部)