忙しくても面倒くさくても…「浮気」を思いとどまらない人たちの実情とは
全ての人が「私の辞書に浮気という言葉はない」ことが理想なのに、現実は違い、さまざまな夫婦間の葛藤が生まれます。浮気をする人たちの実情とは。

「浮気」に対する感情には、人によって個性が出ます。欲望のままに浮気に走る人、理性的に浮気心を抑え込む人、浮気心など最初からない人、自分は絶対にしないけれど他人の浮気話にドキドキする人…。
全ての人が「私の辞書に浮気という言葉はない」ことが理想なのに、現実は違い、さまざまな夫婦間の葛藤が生まれます。浮気をする人たちについてのネット記事や報道は日常的に多くありますが、「私の辞書に浮気という言葉はない」人たちはどんな思いで、そのニュースを受け取るのでしょうか。
「面倒くさい」は吹き飛ぶ
探偵事務所を運営するRCL(東京都港区)が実施した、全国の40〜50代の既婚男女(結婚後10年以上経過)1078人に対する「既婚者の浮気」に関する調査結果によると「結婚してから浮気をしたことがありますか?」という問いに「浮気をしたことはない」と答えた男女は77.4%でした。続いて、「浮気はしていないが、浮気をしたいと思ったことがあるか」については、18%の人が「はい」と答えています。
次に、「浮気をしたいと思ったことがある」と答えた18%の人たちが、浮気を思いとどまった理由を見ていきましょう。
・1位:面倒くさいから(29.3%)
・2位:夫・妻にバレたらまずいと思ったから(25.3%)
・3位:浮気をする相手がいなかったから(22.7%)
具体的な声を見ていくと「好きになっても相手にその気がないとだめだから(40代女性)」「いつかは破局するし、面倒くさそうだった(50代女性)」「子どものことが一番大切なので(50代男性)」と非常に理性的です。
浮気というのは特定のパートナーがいるにもかかわらず、違う異性と恋愛関係を持つことです。そこでは駆け引きがあったり、バレないように細工をしたり、気を持たせるためにお金を使ったり、まめに連絡を取り合ったり、背徳心で揺れ動いたりします。
日々の生活で疲れ切っていたら、とてもそんな余裕は生まれない…と思う人が多いでしょうが、忙しかろうが子どもがいようが浮気に陥る人はいるので「『面倒くさい』という理由は予期せぬ出来事で吹き飛ぶ」というのが私の考えです。では、実際に「浮気を踏みとどまらなかった人」の話を聞いてみましょう。
結婚しても“ハンター魂”
私の運営する「恋人・夫婦仲相談所」には「自分の浮気癖が直らない」という人も訪れます。結婚当初から、ほぼずっと浮気を続けているという44歳の洋子さん(仮名)。洋子さんには10歳と6歳のお子さんがいます。彼女が浮気をしていなかったのは妊娠中と出産後のわずかな間だけでした。
洋子さんはいつも、「夫は生理的に気持ち悪くてセックスしたくないけれど、しないと疑われるから、しょうがなくしている」と吐露します。夫は結婚前から、洋子さんにぞっこんで、拝み倒されて結婚したといいます。彼女は私から見ても色っぽく、なぜ、こんなセクシーな表情ができるのだろうとじっと見つめてしまうほどです。
高校の頃から、年上からも年下からも関係なく告白されたという洋子さんは、自分がいいと思ったらベッドを共にしてしまいます。「結婚したら落ち着くかな」と思ったらそうではなく、「子どもができたら直るだろう」と思ったら…またしてもそうではありませんでした。
洋子さん夫婦の変遷を聞くと「浮気相手への遭遇機会」がしばしば出てきます。モテる洋子さんに「他の男性と接触してほしくない」と思っていた夫は結婚後、彼女に専業主婦になるように言いました。働くことに特にこだわっていなかった彼女は仕事を辞めましたが、次第に退屈し始め、起業塾に通うことに。そこで出会った野心的なサラリーマンとダブル不倫をスタートさせます。
さらに、彼女は既に不倫相手がいるにもかかわらず、女友達と飲みに行ってナンパされるとそこでも浮気をします。おまけに子どもが習い事で水泳を始めると、そのコーチとまで関係を持ちました。彼女の場合、浮気期間が重なるのが特徴です。
「男が放っておかない女性」との見方もできますが、洋子さん自身が常にハンターです。彼女がわなを仕掛けて誘うのです。彼女はこう言い切ります。
「私、すぐ好きになっちゃうんです。好きになったら寝たいでしょう。これって自然現象です」
自然現象――。私は返す言葉が出てきませんでした。
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