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バーで男女が出会うシーン「あちらのお客様から…」、お酒をもらう女性には迷惑なだけ?

会計肩代わりは「オススメできない」

 それでは、ごちそうすることを相手が受け入れてくれた場合、どう振る舞うのがベストでしょうか。

「その場合、お店の人を通じて相手が好きなお酒を選んでもらったり、お酒を欲していなければ、おつまみを勧めたりしてもよいでしょう。ごちそうになった側は、その場で会釈をして御礼を伝えたり、お店の人に『御礼をお伝えください』とお願いするのがマナー。しかし、御礼が面倒だったり、その後のコミュニケーションが不要であったりする場合、『お気持ちだけ、ありがたく頂戴します』とお断りするのが無難でしょう」

 お会計を肩代わりする方法はどうでしょうか。

「こちらに関しては、うれしいという意見もあるようですね。場合によっては、そのお気持ちはわからなくもありませんが、老婆心ながら、オススメはできません。見知らぬ人から理由もなく、すべてのお会計を肩代わりしてもらうことに人は疑問と危険を感じます。『ただより高いものはない』という言葉もあるので心配です。そもそも、見知らぬ人にお会計をしてもらうなどとは思わずにお店に来ていますから」

 お互いの距離感が近い小さなバーなどでは、何気に目が合い、知らぬ間にお互いを好意的に意識してしまうシチュエーションも。こうした場面で、「あちらのお客様から」は良いきっかけとなり、「ありがとうございます」「遠慮なく頂きます」「ごちそうになります」などと御礼を伝えることで雰囲気が良くなり、お互いにおいしくお酒が飲める空間になりうるそうです。

「忘れてはいけないのは、せっかく行ったバーでマイナスの感情になったり、気まずい雰囲気を作ったりすること。今回のケースで大切なことは、お店の人やほかのお客様など、そこにいらっしゃるすべての人への配慮です。ごちそうしたいと思う人は、自分の思いだけを先行させるのではなく、『TPPPO』を意識し、他人の迷惑にならないよう、おいしいお酒のひと時を楽しんでほしいと思います」

※「TPPPO」(Time=時、Place=場所、Person=人・相手、Position=立場、Occasion=場合)

(オトナンサー編集部)

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント・美道家・ヒロコマナーグループ代表

大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経てマナー講師として独立。31歳でマナーの本場英国へ単身渡英。同国でビジネスパートナーと起業し、お互いをプラスに導くヒロコ流マナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナー研修やおもてなし、営業接客マナー研修、マナーコンサルティングなどを行い、ほかに類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績は、テレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」「龍馬伝」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」など、ドラマや映画、書籍でマナー指導・監修者としても活躍中。著書に、28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)「マンガでわかる! 社会人1年生のビジネスマナー」(ダイヤモンド社)「マナーコンサルタントがこっそり教える 実は恥ずかしい思い込みマナー」(PHP研究所)「運のいい人のマナー」(清流出版)など国内外で70冊以上。最新刊「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」(青春出版社)が2018年5月19日に発売。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)、プレミアムマナーサロン(http://www.erh27.com)。

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