帰省しない代わりに贈る「帰歳暮」、いつ何をどう贈れば? マナー専門家が解説!
相手の心へ響くメッセージを
Q5.どのようなものを贈ればいいのでしょうか。また、金額は。
A.「贈る品物は実家の方々が喜ぶものが一番よいですね。自分の実家であれば、率直にどのようなものがよいか聞いてもいいでしょう。配偶者などの実家に対しては、聞きにくい関係であれば、好みの食べ物や話題となっている人気の食べ物が一般的です。
一方で、実用的なものを好む方もいらっしゃいます。この時期であれば、寒さや乾燥対策から、『足温器』『加湿器』『毛布』などを喜ぶ方もいらっしゃいます。また、明るい年をお迎えくださいという気持ちから、元気が出る縁起のよいイメージにアレンジしてもらうお花も喜ばれます。
金額は次の2通りの考え方があります。帰省時の手土産代わりという場合は3000円から5000円程度。帰省する代わりということで、交通費分も含めた金額を贈るという考えであれば、5000円から1万円程度が相場となっています。
ただし、贈り物は金額ではなく、やはり、気持ちが大切。品物と一緒に手書きのお手紙を添えたり、別送したりすることをおすすめします。オンラインから贈る場合、メッセージを依頼できるのであれば、手書きでなくてもいいので可能な限り添えるとよいでしょう。メッセージがあるとないでは気持ちの伝わり方に差がつき、受け取ったときの心への響き方が増します」
コロナの問題で帰省できないなど、直接会えない人たちに対する日頃の感謝の伝え方は人それぞれ。「こうでなければいけない」「こうしないと失礼」などの決めつけやネガティブな発言はマナーとは言えません。形式にこだわる以前に大切な気持ち、思いやりのあるコミュニケーションで、心がほんわか温かくなる年末年始をお過ごしください。
(マナー評論家 マナー西出ひろ子)
コメント