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帰省しない代わりに贈る「帰歳暮」、いつ何をどう贈れば? マナー専門家が解説!

相手の心へ響くメッセージを

Q5.どのようなものを贈ればいいのでしょうか。また、金額は。

A.「贈る品物は実家の方々が喜ぶものが一番よいですね。自分の実家であれば、率直にどのようなものがよいか聞いてもいいでしょう。配偶者などの実家に対しては、聞きにくい関係であれば、好みの食べ物や話題となっている人気の食べ物が一般的です。

一方で、実用的なものを好む方もいらっしゃいます。この時期であれば、寒さや乾燥対策から、『足温器』『加湿器』『毛布』などを喜ぶ方もいらっしゃいます。また、明るい年をお迎えくださいという気持ちから、元気が出る縁起のよいイメージにアレンジしてもらうお花も喜ばれます。

金額は次の2通りの考え方があります。帰省時の手土産代わりという場合は3000円から5000円程度。帰省する代わりということで、交通費分も含めた金額を贈るという考えであれば、5000円から1万円程度が相場となっています。

ただし、贈り物は金額ではなく、やはり、気持ちが大切。品物と一緒に手書きのお手紙を添えたり、別送したりすることをおすすめします。オンラインから贈る場合、メッセージを依頼できるのであれば、手書きでなくてもいいので可能な限り添えるとよいでしょう。メッセージがあるとないでは気持ちの伝わり方に差がつき、受け取ったときの心への響き方が増します」

 コロナの問題で帰省できないなど、直接会えない人たちに対する日頃の感謝の伝え方は人それぞれ。「こうでなければいけない」「こうしないと失礼」などの決めつけやネガティブな発言はマナーとは言えません。形式にこだわる以前に大切な気持ち、思いやりのあるコミュニケーションで、心がほんわか温かくなる年末年始をお過ごしください。

(マナー評論家 マナー西出ひろ子)

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと2000年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」(青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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