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「ワイドナショー」が松本人志の苦言を放送 フジテレビはなぜ“自己批判”をしたのか

悲しい過去と、配信番組への手応え

「ワイドナショー」は今後も落ち着くことなく、波乱含みであることは間違いありません。松本さんが降板覚悟のコメントを繰り返し、スタッフと、その後ろにいる上層部にプレッシャーをかけて緊張感が生まれているだけに、どちらかが激怒して「いきなり放送終了」があっても驚かないのです。

 過去を振り返ると、松本さんとフジテレビの間には、コミュニケーション不足がきっかけで「ごっつええ感じ」が放送終了になるという悲しい歴史がありました。さらに、松本さんはAmazonプライムビデオのオリジナル番組「ドキュメンタル」に手応えを感じているという側面もあり、テレビ番組やテレビ局に対する危機感が高まっています。

 そんな気持ちがあるからこそ「愛情ある批判」をしているのですが、フジテレビに限らず各局はそんな出演者たちの声にどう応えていくのでしょうか。その姿勢は番組の視聴者だけでなく、ネット上で多くの人々に広がっていくだけに、対応を間違えると「テレビ離れ」につながりかねません。両者の緊張感あるやり取りが番組の質を高め、多くの視聴者を楽しませることを心から願っています。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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