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大切なのは心! 接待や会食で「中国料理店」を利用する時のマナー

ビジネスに欠かせない接待や会食は和洋中のさまざまなお店を利用します。それらの席はプライベートとは違い、気をつけるべきポイントがありますが、今回は和洋中の「中」、中国料理店を利用する際のマナーを解説します。

中国料理は接待の席でもよく食べられる

 ビジネスシーンでは、和洋中のさまざまなお店で社内外の人と会食をする機会がありますが、プライベートとの違いは、料理の食べ方や席次に注意しなければならない点でしょう。今回は「中国料理店」で接待や会食をする際のマナーについて専門家に聞きます。

 教えていただくのは、企業などで人財育成や接待・会食などのマナー指導を行い、新著「かつてない結果を導く 超『接待』術」など国内外で70冊以上のマナー本があるマナーコンサルタントの西出ひろ子さんです。

「中華料理店」でなく「中国料理店」

「日本ではよく中華料理という言葉を耳にしますが、接待や会食で利用すべきなのは、中華料理店よりも一般的に高級な中国料理店。中華料理店は日本人好みにアレンジされたラーメンやチャーハンなど、気楽に食べられるメニューがメインですが、中国料理店は北京ダックやフカヒレなどの高級食材を使用したメニューが豊富で、個室も充実しています」(西出さん)

 中国料理店を利用する際に気になるのが、円卓の席次と回し台の使い方です。

 西出さんによると、そもそも円卓は大人数でもお互いの顔を見ながら、堅苦しさを感じることなく食事と会話ができるため、親睦を深める意味合いの接待や会食などの席に最適。円形は「調和」を連想させ「縁(えん)」につながるとも言われます。

 それでは、円卓における席次はどのようなものでしょうか。

「一般的に、中国料理を囲んだ円卓の席次は、出入り口から最も離れた席が最上位の上座(部屋の造りや絵画、景色などによって異なることも)。以降、上座の人から見て左隣が2番目、右隣が3番目で、それを左右交互に繰り返します。回し台は上座の人から時計回りに回すのがマナーです」

 しかし、これだと、席次3番目の人が一番最後に料理を取ることになってしまいます。

「接待では、コース料理をオーダーすることが多いと思いますが、その場合はたいてい、お店の人が料理を小皿に取り分けて各自の前に置いてくれます。しかし、そうでない場合は最後の人が取り終えるまで料理を食べないのがマナーです」

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと1999年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)、16万部を超える「改訂新版 入社1年目 ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社) など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」「かつてない結果を導く 超『接待』術」(共に青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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