リアルな“嫌われ者”保険屋が考える「嫌われる勇気」
「嫌われたくない」を克服する
しかし、時の経過とともに「慣れ」が生じます。その理由は主に3つです。
まずは、メンタルが強くなること。他人の評価をいちいち気にしていては仕事にならないので、軽く受け流すことができるようになります。次に、職業的な使命感です。年数を重ねるにつれて、家族を亡くしたり大病を患ったりした人から「保険に加入していてよかった」と言ってもらえる場面が増えていきます。「この仕事も悪くない」と思えるようになれば、より一層、人から何を言われても気にしなくなるのです。
最後に「立派な人は職業だけで差別はしない」ということがあります。ご自身も苦労をされた経営者や、企業でも重要な地位にいる方はほとんどの場合、相手の肩書きだけで嫌な顔をすることはありません。つまり「こちらのことを知りもせずに失礼な態度を取る人とは付き合わなければよい」ことに気付くのです。
このように考え方が変わると、「嫌われること」への精神的負担は少なくなるのですが、多くの方は「嫌われないように」と無理に周囲へと同調し、その結果、大きなストレスを抱えているように感じます。仕事柄、お客様から悩み相談をされることがありますが、その多くは対人関係に関することです。そのうち90%以上を「上司や部下、同僚、家族とうまくいかない、分かり合えない」というものが占めています。
そうした悩みの本質は「嫌われたくない」という一事に尽きるでしょう。「嫌われる勇気」にも同じようなことが書かれています。筆者は「嫌われる勇気」を持つために保険業界に入ったのではなく、「勇気」というよりは仕事をする中で「慣れた」だけなのですが「嫌われたくない」を克服すると人生は一気に自由に、そして楽になります。
あなたが「嫌われる勇気」を身につけたいなら、保険屋をやってみるのも近道かもしれません。
(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)
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