「自分だけは…」は通じない 異常に増えた災害時の保険金支払いが鳴らす警鐘
「自分だけは大丈夫」は禁物
ところで、火災保険に関しては、気を付けないといけないことが2つあります。『更改を忘れていないか』『水災補償が付いているか』ということです。
最近の火災保険は最長10年までしか契約できないのですが、一昔前は30年の長期契約が主流でした。新築時に加入し、その際に保険料をまとめて支払うのですが、築後30年が経過し、火災保険が満期を迎えているのに、そのまま「切れっ放し」になっていることがよくあります。本人も分かってはいるものの、先延ばしにしてしまっているのでしょう。
実際の災害でも、被害に遭った建物の火災保険の加入率は7~8割程度といわれていますが、そのうちの、2~3割の未加入のほとんどが満期後の更改忘れです。
また、保険料を理由に、火災保険に加入していても水災の補償を外していることもあります。火災保険から水災補償を除くと保険料がかなり下がるため、「川から離れているから」「周辺より高台だから」というような理由で外してしまっているのです。
しかし、今の災害では多少の距離、高低差などはあっという間に乗り越えて水が押し寄せるので、絶対に安全な場所など少ないでしょう。マンションの高層階などなら別ですが、通常の一軒家であれば、水災補償は付けておいた方が無難です。
火災保健への未加入や水災補償外しはどちらも「自分だけは大丈夫」という心理から来るものですが、近年の自然災害の規模を考えれば、安易な発想だと言わざるを得ません。近年の保険金の支払い事例から、今までとはレベルが違うのだということを感じていただければ幸いです。
(あおばコンサルティング代表取締役/1級FP技能士・宅建士 加藤圭祐)

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