年収1200万で貯蓄わずか200万 “理想の家族”を支配する高給取り意識の弊害
ライフプランに沿ってキャッシュフロー作成
では、Aさんご一家のように、高年収なのに貯蓄がほとんどできないという場合、どうしたらよいのでしょうか。
【ライフプランを作成する】
人生100年時代といわれる今、定年後も人生は長く続きます。目先のイベントにだけとらわれてお金を使っていては、途中でお金が足りなくなる可能性も。仮に90歳、100歳まで生きると仮定した場合、「いつ、どんなイベントがあり」「どれくらいの金額がかかるのか」、家族や自分の予定や目標を明確にしておきましょう。
【中長期的な家計の収支を確認する】
将来のライフプランが明確になったら、家計のキャッシュフロー表(収入や支出などを記載したもの)を作成し、中長期的に家計の収支について確認してみましょう。このままの家計で夢がかなうのか、家計が赤字にならないかが分かります。
なお、特定非営利活動法人日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会のホームページでは、ライフプランの作成やキャッシュフロー表が簡単に作成できるツールを提供しています(同協会のホームページで「便利ツールで家計をチェック」と検索)。ぜひ活用してみましょう。
【優先順位を決め、メリハリをつけたお金の使い方をする】
今回のAさん一家のケースでキャッシュフロー表を作成すると、将来、家計が赤字になります。いくら収入が高くても、全ての希望をかなえようと思うと家計に無理が生じてしまうので、かなえたい夢や目標に優先順をつけ「優先順位の高いものにはお金をかける」「優先順位の低いものは支出を抑える」という具合に、メリハリをつけて調整することが大切です。
また、目標が明確であれば、目標を達成するために支出を抑えたり、お金をためたりするモチベーションがアップするでしょう。
「パーキンソンの法則」とは?
今回は、高収入ファミリーでも貯蓄ができないというケースを紹介しましたが、今回のケースは決してまれなものではないという、示唆に富んだ法則があります。それは、英国の歴史学者、政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した「パーキンソンの法則」です。それによると、「支出の額は収入の額に達するまで膨張する」ということです。
これは「以前に比べて収入が上がり、家計に余裕ができたのに、なぜか貯蓄できない」ということを表します。つまり、人は収入が増えたら増えた分だけ使ってしまうということです。
年収が高くても、お金の使い方に気を付けなければ、なかなかお金はたまりません。逆に年収が低くても、お金の使い方が上手な人は、人生を楽しみつつ、貯蓄もできています。
年収が高い割にお金がたまらないというご家庭は、お金の使い方を見直す必要がありそうです。この機会に家族で話し合い、改善していきましょう。
(ファイナンシャルプランナー、Money&You取締役 高山一恵)

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