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ディーン・フジオカ、ホラン千秋、船越英一郎、原田龍二…芸能人による「キャスター進出」の裏事情

厳しい現場で培った経験値と表現力

 ディーンさんは、アジアや米国に精通するなどグローバルな視点を持ち、語学や音楽、スポーツにも詳しく、父親としての顔も持つハイブリッドな存在。エンディングテーマも任せられるなど、新番組の目玉にふさわしいキャスティングでした。

 ホランさんは自分の言葉で話す度胸がある上に、バラエティー番組で鍛えた反応の早さが持ち味。現在も生放送の「バイキング」に出演するなど、メインキャスターを支える女子アナのような立ち位置ではなく、時には討論もいとわない、前のめりのスタンスが期待されています。

 船越さんは、「2時間ドラマの帝王」としての実績に加え、「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)で見せた気さくな一面も魅力。番組プロデューサーが「紳士で大人の対応ができる感覚の持ち主」と語るように、豊富な人生経験と博識が決め手となったようです。

 原田さんは、俳優としてのクールな演技と、バラエティー番組での脱力キャラが受けていましたが、起用を後押ししたのは、大みそかに放送された「絶対に笑ってはいけない科学博士24時」(日本テレビ系)。アキラ100%さんの全裸お盆芸に挑戦したことで、下ネタも辞さない過激さが売りの「5時に夢中!」のMCにピッタリの存在となりました。

 各番組のスタッフは、ドラマ・映画やバラエティー番組などの、「競争の激しい現場を生き抜いてきた経験値と表現力があれば、生放送のキャスターとして即戦力になれる」と見ているのです。

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間30本前後のコラムを寄稿するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアー、人間関係のコンサルタントとしても活動中。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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