オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

春は別れの季節? 「離婚」と「保険」の憂うつな関係

水面下で準備する女性の“怖さ”

 しかし前述のような理由から、問い合わせに答えることはできません。

 また、このような連絡をもらった時点では、まだ離婚の話し合いが本格的に始まっていないことがあります。つまり、夫側は「何となくうまくいっていない」と感じる程度でも、奥様は水面下で着々と離婚の準備をしていて、いろいろと調査をしている段階なのです。

 そのため「返戻金について答えられないことは分かりました。しかし、私からこのような問い合わせがあったことは夫には黙っていてください」と頼まれることもあります。

 契約者である夫に“告げ口”するかどうかは、その保険の担当者のスタンスや契約者との人間関係にもよりますが、夫婦間の問題には巻き込まれたくないのが正直なところで、多くの場合は黙っていることが多いように思います。

 逆に契約者である夫側から「もしかしたら妻、もしくは妻の弁護士から返戻金の問い合わせがあるかもしれないが、答えないでくれ」と言われることもあります。もちろん「ルール上お答えはしません」としか言いようがないのですが、保険の返戻金を巡る夫婦間の攻防戦もなかなか大変なのです。

 しかし常に夫が後手後手。このような交渉は奥様の方が一枚上手で、改めて「女性は怖いな」と感じます。

1 2 3

加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

コメント