30歳ひきこもり長男は老後月収6万5000円、父が模索する国民年金以外の道
「すべて完璧に」は理想に過ぎない
掛け金のお話をした後、筆者は次のようなことも父親に説明しました。
・国民年金基金は、前納することで掛け金の0.1カ月分が安くなること
・父親の口座から掛け金を引き落とすようにしておけば、父親の節税につながること(掛け金全額が社会保険料控除になるため)
すべての説明が終わった後、父親は胸の内を語ってくれました。
「私は『完璧に何とかしなければいけない』という考えにとらわれすぎていたのかもしれません。今回の相談で、ちょっとだけ気持ちが軽くなりました。国民年金基金はぜひ手続きしようと思います。本日はどうもありがとうございました」
父親の表情は幾分和らいだように見えました。親御さんの中には「ひきこもりの子どものために、何が何でも親の私が何とかしなければならない」という強い気持ちを持っている人もいます。しかし、その気持ちとは裏腹に、すべてを何とかしてあげたいという理想とすべてを何とかすることができないという現実のギャップで悩んでしまうケースが多くあります。
100点満点を目指し、「すべてを何とかする」ということは現実的には難しいことでしょう。どこかで折り合いをつけなければなりません。そのため「無理のない範囲で準備をしていけばよい」という考え方も、時には必要なのではないかと考えています。
(社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー 浜田裕也)

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