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ギネス記録1万円も…花粉シーズンの必需品「ティッシュペーパー」に高級化の波?

スギやヒノキの花粉が飛散するシーズンですが、花粉症に悩む人に欠かせないティッシュペーパーの高級化が進んでいます。

紫の風呂敷で梱包された「十二単ティッシュ」(大昭和紙工産業提供)
紫の風呂敷で梱包された「十二単ティッシュ」(大昭和紙工産業提供)

 スギやヒノキの花粉が飛散するシーズンを迎え、花粉症の人はティッシュペーパーが手放せない時期かもしれません。そんな中、保湿機能や肌触りにこだわった高価格のティッシュに注目が集まっています。中には1箱1万円という超高級品もあり、使うのがもったいないと感じてしまいそうです。本来は消耗品であるはずのティッシュの高級化が進むのはなぜなのか、取材しました。

お中元やお歳暮、お見舞い品にも

 2018年8月8日、ある「世界記録」が認定されました。大昭和紙工産業(静岡県富士市)が2014年3月に発売した高級ティッシュ「十二単(ひとえ)ティッシュ」(税込み1万円)が「世界一高級なボックスティッシュ」として、ギネス世界記録に認定されたのです。

 上質な肌触りの「十二単ティッシュ」は、鮮やかな12色のティッシュを着物に見立て、折り重ねているのが特徴。自社通販サイトのほか、日本橋高島屋(東京都中央区)の「呉服サロン」などで扱っています。同社によると、購入者の男女比は男性約55%、女性が約45%です。

 マーケティング室の担当者に聞きました。

Q.なぜ、1箱1万円の高級ティッシュを開発したのですか。

担当者「元々、他社と差別化を図るため、2005年ごろからカラーティッシュの製造を開始しました。その後、黒、紅と、色のバリエーションを増やすうちに『いつか7色のティッシュペーパーを作りたい』と考え、日本が世界に誇る伝統工芸品である『七宝(しっぽう)』をイメージした7色のカラーティッシュを2012年に発売しました。

他にも、『漆』をイメージした商品も開発・販売してきましたが、そのノウハウを最大限に生かせる商品をと考え、『日本人の美意識、繊細な色彩感覚を表現しているものと結びつくものは何か』と思案する中、いにしえの人々が日々楽しんでいたコーディネートの『かさねの色目』という“美的感覚”に着目しました。

古来から受け継がれる日本人の色彩感覚に響くものを身近なもので表現し、日々の生活に楽しさや華やかさ、ワクワクする気持ちをお届けしたいと思い、『十二単ティッシュ』を開発しました」

Q.主なターゲット層は。

担当者「プレゼントや贈答品として購入する人をターゲットとしています。お中元やお歳暮での利用のほか、生け花の持ち込み禁止の病院が増えているようで、病院へのお見舞い品として利用してくださる人が多いです」

Q.「値段が高い」と敬遠される不安はありませんでしたか。

担当者「不安はありませんでした。製品に関わる皆さんの汗と涙の結晶のたまものであり、金額設定に迷いはありませんでした。これまでに1000個以上を販売しています」

Q.開発時、苦労したことは。

担当者「染色作業が最も大変でした。1色分のティッシュの原紙を作るのにも、手作業で相当な労力が必要です。別の色を染色する際は、約1日がかりで機械をまるごと洗浄しなくてはなりません。それを12色分、理想の色まで持っていくため、開発に1年ほどかかりました。

製造時も、12色を作り出すのに単純計算で24日間かかります。ティッシュの箱詰めもすべて手作業のため、製品化には1カ月以上必要となります」

Q.どのような意見が寄せられていますか。

担当者「何といっても『ティッシュなのに1万円もする』ことへの驚きの声が多いです。見た目の美しさはもちろんですが、ティッシュの箱の中に匂い袋を入れており、お香の香りに高い評価を頂いています。『使うことができず、飾っている』という人も多いようです」

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