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きょうは鏡開き! 「餅」で太るイメージの実際は? 餅はどう食べるのがよい?

きょう1月11日が「鏡開き」という家庭も多いと思います。「餅で正月太り」というイメージは本当なのでしょうか。

餅の栄養や食べ方のポイントとは?
餅の栄養や食べ方のポイントとは?

 1月11日は関東地方などの「鏡開き」。正月の間にお供えした鏡餅を、雑煮やお汁粉にして食べる日です。正月を象徴する食べ物といえるお餅ですが、一年で最も餅を食べる時期でもあるため、「餅=正月太り」のイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。ネット上では、「餅ってカロリー高いの?」「栄養あるのかな」「力がつきそう」「もち米は体に良い」など、餅の栄養を巡ってさまざまな声が上がっています。

 餅の栄養や食べ方のポイントについて、管理栄養士の川村郁子さんに聞きました。

丸餅2個で234キロカロリー

Q.餅にはどのような栄養素が含まれているのですか。

川村さん「主に炭水化物です。また、多量ではないですが、カリウムや亜鉛、ビタミンB1、ビタミンB6なども含まれています」

Q.餅のカロリーについて教えてください。

川村さん「100グラム(丸餅約2個)あたり234キロカロリーです。同量の白米は168キロカロリー、ゆでうどんは105キロカロリーなので、これらと比較すると餅はカロリーが高いといえます」

Q.「餅を食べると太る」イメージがありますが、これは事実でしょうか。

川村さん「白米と比較すると太りやすいといえます。同量の白米よりもカロリーが高いということに加え、▽お汁粉やきなこ餅のように甘いものと組み合わせたり、お雑煮やうどんに入れておかずにしたりするなど、味付けによっておやつにも食事にもできる▽粒食であるご飯と比べて、ペースト状であるお餅は自然と咀嚼(そしゃく)回数が減り、あっという間に2~3個食べられてしまう、ことが挙げられます」

Q.栄養素的な観点からみて、餅と組み合わせて食べると健康効果が期待できる食材はありますか。

川村さん「なるべく油を使わず、シンプルに焼いた餅に『海苔(のり)を巻く』『一緒に豆乳を飲む』『雑煮に鶏肉を入れる』といった食べ方がお勧めです」

・海苔…食物繊維を含むので、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
・豆乳、きなこ…餅にあまり含まれていないカルシウムや鉄を追加することができます。
・鶏肉…餅に含まれるメインの栄養素は炭水化物なので、鶏肉と合わせるとタンパク質も摂取でき、バランスが良くなります。

Q.餅を食べる際のポイントや注意点はありますか。

川村さん「野菜や海藻、キノコ類と一緒に食べましょう。血糖値の上昇を緩やかにするため、餅を単品で食べるよりも太りにくくなります。一方、油と一緒に摂取すると『糖質×脂質』の組み合わせとなり、太りやすくなるので注意です。食べる個数の目安は1日2個程度。3個以上食べる場合は、ご飯やその他の炭水化物の量を減らすなどして調整しましょう」

(オトナンサー編集部)

川村郁子(かわむら・いくこ)

管理栄養士、元気ごはん研究家

福岡県出身。自身が太っていたことからダイエットに興味を持ち管理栄養士の道へ。病院管理栄養士を経験した後、2012年に独立。服部栄養専門学校講師、発酵食の研究、飲食店のメニュー監修、ラジオパーソナリティーなどを行いながら、忙しい現代人向けの「カンタンにできる元気ご飯」を提案している。メディアには、自身の名前を一部使った“食育子(しょくいくこ)”として出演。公式ブログ(http://shokuikuko.net/)。

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