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これで安心! 「お餅」を食べるとき、喉に詰まらせないための5つのポイント

毎年、正月に「餅を喉に詰まらせて救急車で搬送された」というニュースが流れます。今回は、喉に詰まらせにくいお餅の食べ方をご紹介します。

安心してお餅を食べるには?
安心してお餅を食べるには?

 毎年、正月に「餅を喉に詰まらせて救急車で搬送された」というニュースが流れます。お餅を喉に詰まらせる事故は1月と12月、つまり年末年始が多いといわれています。喉に詰まる要因としては、唾液が出にくい、よくかめない、飲み込む能力が低下する、せき込む反射が弱くなるといったことが挙げられ、高齢者に多いのですが、子どもも心配です。喉に詰まらせにくいお餅の食べ方をご紹介しましょう。

【ポイント1】 うるち米やジャガイモを混ぜておく

 もち米のみで作った餅だと粘りが強いので、うるち米(普段食べているお米)を入れたお餅にしたり、ジャガイモやサトイモを混ぜたりすると、粘りが弱くなり、喉に付着しにくくなります。やわらかい食感なので、子どもでも食べやすい餅になります。

【ポイント2】あらかじめ一口大に切っておく

 大きいお餅をそのまま食べると、喉に引っかかりやすくなります。食べる前やお餅を焼く前に、一口大の2センチ角ほどの大きさに切っておきましょう。料理に使うときも、小さめサイズにカットしたほうが引っかかりにくくなります。

【ポイント3】大根おろしや納豆をまぶす

 お餅の表面は喉や口にくっつきやすくなっていますので、大根おろしや納豆を表面にまぶして、表面の付着力を弱めるのもよいでしょう。

【大根おろし餅】
<材料>2人分
餅         2個
大根        100グラム
濃い口しょうゆ  大さじ1
かつお節     適量
ネギ       適量
カボス      適量

<作り方>
1.お餅は2センチ角程度に切っておく。大根はすりおろして軽く汁を切り、濃い口しょうゆとかつお節を混ぜておく。
2.鍋にお湯を沸かし、餅がやわらかくなるまでゆでる。
3.(2)の水を切り、(1)の大根おろしとよく混ぜて器に盛る。小口切りしたネギを散らす。お好みでカボスを絞ったら出来上がり。

【ポイント4】先に汁物やお茶、ゆっくりかんで唾液と混ぜる

 お餅をよくかんで、唾液と混ざるようにすると詰まりにくくなります。一方、唾液が少ないと、餅が口や喉にくっつきやすくなってしまいます。餅を食べる前に、みそ汁などの汁物を食べたり、お茶を飲んだりして、飲み物で口の中を湿らせておくと、餅がくっつきにくくなります。水やお茶などをこまめに取りながら、喉を潤った状態にしておくとよいでしょう。

 また、よくかみ切れていないと喉に詰まる原因となります。ゆっくりとよくかんで食べ、唾液とよく混ぜるようにしましょう。詰め込んでしまわないように、ゴクンと口の中の餅をしっかり飲み込んでから、次のお餅を食べることも大切です。

【ポイント5】お餅を食べるときは食事に集中

 会話に夢中になってしまうと、かむことがおろそかになりがちです。テレビを見ながら食べるなど、姿勢が悪いことも、喉に引っかけてしまう原因となります。よくかむことに集中して食べるようにしましょう。また、お酒を飲み過ぎることも、よくかまずに飲み込んでしまう原因の一つになります。お餅を食べるときのお酒は控えめにした方がよいでしょう。

 おいしいお餅を安全に食べるために、できるところから工夫してみましょう。安全を考えると、一人で食べることを避けることも大切です。

(管理栄養士、NS Labo代表理事 岡田明子)

岡田明子(おかだ・あきこ)

管理栄養士、一般社団法人NS Labo代表理事

健康や美容関連のレシピ提供や商品開発、講演や執筆、メディア出演などヘルスケア分野を中心に幅広く活躍中。個人への食事サポートも行い、ダイエットや妊活に悩む人への、個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。食事アドバイスサポート実績は延べ1万人に及ぶ。2014年、一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立。全国約1000人の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書「朝だから効く!ダイエットジュース」(池田書店)、「美腸ダイエットジュース」(同)、「30代からの妊活食」(KADOKAWA)。NS Labo(http://ns-labo.jp/)、ブログ(http://okada-akiko.com/)。

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