「免疫力」アップで感染症予防を! 摂取したい栄養素とおすすめスープレシピ
免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるなど体に悪い影響が出てしまいます。免疫力を上げるための食習慣や摂取したい栄養素を紹介します。

免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるなど体に悪い影響が出てしまいます。免疫力を上げるには、日常の生活習慣や食習慣が関わってきます。今回は、普段からできる食習慣や摂取したい栄養素についてご紹介しましょう。
免疫力を高める栄養素
免疫力を維持するためには、バランスのよい食事や適度な運動、規則正しい生活習慣が大切になります。ほかにも、腸内環境を整えることで免疫力が高まることが分かってきています。腸内細菌の中でも、免疫力を高める細菌としてよく知られているのが乳酸菌です。
血液成分の一つであるリンパ球は免疫力に関係していますが、リンパ球のうち約2割を占めるといわれるナチュラルキラー細胞(NK細胞)を、乳酸菌は活性化する働きがあるのです。
また、シイタケなどのキノコ類は、ベータグルカンと呼ばれる食物繊維を含むことが分かっています。このベータグルカンもNK細胞を活性化するため、シイタケは免疫力を高める効果が期待できるのです。
ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆、漬物もビフィズス菌や乳酸菌を含む食材で、免疫力を高める効果が期待でき、毎日続けて摂取することで健康に良い影響をもたらします。大豆、タマネギ、ゴボウ、ニンニク、バナナなど野菜類や果物類もオリゴ糖や食物繊維を多く含みます。オリゴ糖や食物繊維は、腸内にある体に有用な菌を増やす作用があるので、おすすめです。
免疫細胞を活性化するためには、タンパク質も必要になります。細胞の免疫機能を維持するビタミンA、E、亜鉛、銅などのミネラルも免疫細胞保護に役立ちます。いろいろな食材を取り入れて、バランスよく食べることを意識しましょう。
主食のご飯に、タンパク質がとれるメイン料理の魚類、肉類、大豆製品、卵など、副菜として、野菜類を取り入れたおかず2品程度を煮物、おひたし、サラダ、汁物などで補うと多くの食材を取り入れやすくなり、バランスよく食べられます。
免疫力アップにおすすめのスープ
汁物が1品献立に加わると、野菜類を取り入れやすくなります。満足感もあり、食べ過ぎ予防にもつながります。水に溶けやすい水溶性ビタミン類も、スープと一緒にいただくことで効率よく栄養がとれ、おすすめです。今回は、腸内環境を整える簡単スープをご紹介します。イタリアの煮込み料理「カポナータ」風にしてみました。
<カポナータ風スープ>
【材料(2人分)】
鶏もも肉 1/2枚
ナス 1個
トマト 1個
タマネギ 1/4個
シイタケ 2枚
オクラ 5本
ニンニク 1/2片
オリーブ油 大さじ1
固形スープ 1/2個
水 2カップ
塩・こしょう 少々
【作り方】
1.ナス、トマト、タマネギ、シイタケ、オクラは食べやすい大きさに切る。ニンニクはみじん切り、鶏肉は一口大に切り、塩、こしょうで下味をつけておく。
2.鍋にオリーブ油を熱し、(1)のニンニクを炒め、香りが出たら、鶏肉、タマネギ、ナス、シイタケを入れて、しんなりするまで炒める。
3.(2)にトマトを加え、水を入れ、固形スープを加えて15分ほど煮込む。オクラを入れてさらに5分煮て、塩・こしょうで味を調えたら出来上がり。
具だくさんスープを1品加えると、食卓も華やかになります。3食しっかり食べながら、栄養を補いましょう。また、笑うこともストレスを発散し、免疫力アップにつながりますし、睡眠をしっかり取ることも大切です。食事だけでなく、生活習慣を整えて免疫力アップを目指しましょう。
(管理栄養士、NS Labo代表理事 岡田明子)
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