ハロウィーンの仮装写真を投稿→個人情報が流出! イベント時に高まるプライバシーリスク、身を守るための《7カ条》
多くの人が仮装写真をSNSにアップするハロウィーンシーズン。しかし、楽しい写真の何気ない投稿が、プライバシーを危険にさらすことになると専門家は警告します。

10月31日はハロウィーン。パーティーやパレード、テーマパークでもハロウィーン関連のイベントが盛り上がり、多くの人が仮装写真をSNSに投稿する時期です。しかし、楽しい瞬間の裏には意外なリスクが潜んでいます。写真に埋もれた位置情報(ジオタグ)や、写っている建物、背景のささいなディテールが、知らず知らずのうちに自宅住所や通学路、勤務先などの個人情報をさらす原因となるのです。
写真背景から読み取れる「意外な手がかり」
スマートフォンやカメラで撮影された写真には、写真の撮影日や位置情報、撮影デバイスの情報などが記録される「EXIF(エグジフ、イグジフ)データ」が付与される場合があります。
インスタグラムの機能「ストーリーズ」は、「今、何をしているか」をリアルタイムで投稿する人も多いかもしれません。一方、リアルタイムのイベント会場などの混雑した場所での投稿は、誰がどこで撮影したかを特定しやすい状況になります。
さらに、オリジナル画像をそのままSNSやクラウドサービスで共有すると、EXIFデータから位置情報も一緒に流出し、第三者が容易にあなたの行動パターンを把握してしまうリスクがあります。知らないうちに、自らの位置情報などが流出してしまう可能性もあるのです。
NordVPN(オランダ)の最新の調査によると、90%の日本人は「SNSで共有すべきでないセンシティブなデータについて一定の知識を持っている」一方で、「アプリの利用規約を確認せずに位置情報や写真へのアクセスを許可している」人が18%に上っています。普段から気を付けているつもりでも、見落としてしまいがちな情報漏えいリスクが依然として存在しているのです。
服装やメイクだけでなく、背景に写り込んだささいな情報も個人情報につながる可能性があります。次に挙げるのはその一例です。
・看板や標識……駅の案内板、通学路の学校の門、商店街の店舗名などは、位置情報特定につながります。
・チケットやパスのデザイン……イベントで配布されたチケットやバッジに書かれた詳細情報によって、どこで何をしているのかが一目で分かります。
・身近なアイテム・番号……カフェなどのレシート、家の玄関前の番号、バイクや車のナンバープレートなども、扱いに気を付けるべき情報です。
サイバーセキュリティーの専門家であり、NordVPNの最高技術責任者を務めるマリユス・ブリエディスさんは、次のようにコメントしています。
「多くの人はハッキングそのもののリスクばかりを意識しがちですが、実際のところ情報漏えいの始まりは、自分自身が投稿した内容にあることが多いです。たった一枚の楽しいハロウィーン写真が、あなたやご家族の正確な居住地や日常の姿をさらしてしまう可能性があるのです」

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