入浴後、タオルで「頭」ゴシゴシ…抜け毛、薄毛リスク増 意外と知らない「髪の正しい乾かし方」
自然乾燥はNG?
洗髪後に髪を自然乾燥させる人もいますが、髪と頭皮の健康にとって、いくつかの医学的な問題や悪影響を引き起こす可能性があります。主な問題点は次の通りです。
(1)髪へのダメージ(キューティクルの損傷と乾燥)
先述のように、髪がぬれると表面を覆う保護層のキューティクルが開きます。自然乾燥の場合、この開いた状態が長時間続きます。キューティクルは水分の蒸発とともに閉じますが、時間をかけると不完全な状態で固定されてしまい、髪を守る機能が低下します。
また、自然乾燥の過程で、髪の表面の水分だけでなく、髪の内部に本来必要な水分(結合水)まで過度に蒸発してしまいます。これにより、髪はひどくパサつき、乾燥し、ツヤやしなやかさが失われ、枝毛や切れ毛の原因となります。
キューティクルが開いている状態は、摩擦や紫外線などの外部刺激に最も弱い状態です。ぬれたまま放置したり、そのまま寝てしまったりすると、摩擦によるダメージ(キューティクルのはがれ)を強く受けやすくなります。
(2)頭皮の衛生問題(雑菌の繁殖)
髪を自然乾燥させようとすると、頭皮が湿った状態が続きます。頭皮は皮脂の分泌が多く、髪で覆われているため、もともと湿度が高い環境です。
洗髪後に長時間ぬれた状態が続くと、高温多湿となり、雑菌や常在菌、特にマラセチア菌などが過剰に繁殖しやすい環境になります。
雑菌の過剰な繁殖は、頭皮の不快な臭いの原因となるほか、かゆみやフケの増加、赤み、ひどい場合は脂漏性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患を引き起こすリスクを高めます。
(3)血行不良と薄毛のリスク
髪や頭皮の水分が蒸発する際に、周囲の熱(体温)を奪う気化熱が発生します。自然乾燥により、このような状態が長時間続くと、頭皮の温度が低下し、血行不良を招く可能性があります。
血行が悪くなると、健康な髪の毛の成長に必要な酸素や栄養素が毛根に十分に運ばれなくなります。すると、髪のハリやコシが失われたり、抜け毛や薄毛につながったりするリスクが高まるのです。
自然乾燥は「ドライヤーの熱ダメージがない」というイメージがありますが、実際には「キューティクルが開いた状態が長時間続く」ことによる髪の構造的なダメージと、「頭皮の蒸れ」による衛生的なトラブルを引き起こすという、大きなデメリットがあります。
医学的な観点からも、タオルドライで水分をしっかり吸い取った後、ドライヤーで素早く完全に乾かすことが、髪と頭皮の健康を保つための最も推奨される方法です。
(オトナンサー編集部)








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