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許せますか? 自宅への“アポなし訪問”に「玄関先なら」「非常識」と賛否、マナー講師に聞く

友人・知人宅を訪問する際のマナーは?

Q.友人・知人宅を訪問する際のマナーについて教えてください。

西出さん「数日前からのアポがなくても、さまざまなタイミングが重なり、突発的に訪問せざるを得なくなるケースがあるかもしれません。そのような場合でも、相手の家のインターホンを鳴らす前に一報を入れる配慮をお勧めします。

メールやLINEでもよいですが、急な状況の際はすぐに気づきやすい電話がよいでしょう。『実は今近くまで来ているから、少しあいさつしたい』『お土産を渡したいから、行ってもいい?』などと確認の連絡を入れておけば、在宅状況はもちろん、来客が自宅に到着するまでに身なりを整えたり、玄関先や家の中を少し片付けたりと訪問を受ける側が少しでも準備することが可能になります。数日前からのアポでなくても、直前に一報があるだけで印象は大きく変わるのではないでしょうか。

現代はメールや電話、メッセージアプリなどで気軽に連絡が取れる時代です。訪問を受ける側にとって、突然の来客を断る理由はさまざまだと思いますが、どんな場合にせよ、自分の家まで来てくださった方を断るのは気を使うものです。しかし、同じ断るにせよ、玄関先よりメールや電話の方がそれを伝えやすくもなります。『相手の立場に立つ』というマナーの大前提から考えても、なるべく相手に負担をかけさせず、困らせないような気遣いは忘れないようにしたいものです。

また、アポなし訪問をする場合には、訪問する側の“勝手”に付き合わせるおわびとお礼の気持ちを込めて、相手に渡すちょっとした手土産を持参するとよいでしょう。『アポなし訪問が基本NGであるということを分かった上での、やむを得ない訪問である』ことも伝わり、分かってもらいやすくなるきっかけになります」

(オトナンサー編集部)

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと1999年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)、16万部を超える「改訂新版 入社1年目 ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社) など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」「かつてない結果を導く 超『接待』術」(共に青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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