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社員に“ゲーム”で勝ったら最終面接へ! 広告会社の採用が「面白そう」と話題に、狙いを聞く

カードゲームに勝つと、一気に最終面接へ――。カードゲームを使った企業の採用活動が話題になっています。

カードゲーム採用の募集画面。現在、募集は終了している
カードゲーム採用の募集画面。現在、募集は終了している

 カードゲームを面接に導入した企業の採用活動が話題になっています。面接官と1対1でゲームを行い、勝利した応募者に最終面接への参加権が与えられるというものです。SNS上では「すげー面白そうな発案」「中途採用だったら応募したのに」などの声が上がっています。なぜカードゲーム採用を導入したのか、取材しました。

中途採用でも導入予定

 カードゲーム採用を行っているのは、ウェブ広告事業などを展開するGeeeN(ゲン、東京都渋谷区)です。

 人気カードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社製)を、採用活動に取り入れました。このゲームは、1993年に米国で発売された世界初のトレーディングカードゲーム(お互いのカードを収集交換して遊ぶゲーム)で、現在11の言語に翻訳され、70以上の国と地域に広まり、2000万人超のファンとプレーヤーがいます。

 最もメジャーな対戦形式は1対1で、プレーヤーは互いに20(40の場合もあり)の「ライフ」というポイントを持ち、対戦の中で相手のライフポイントを0にすることで勝敗が決まります。

 ゲンの営業部部長兼採用チーム部門統括の岡野宏輝さんに、カードゲームを取り入れた理由を聞きました。

Q.カードゲームを採用活動に取り入れた理由は。

岡野さん「弊社では、社員に人材を紹介・推薦してもらう採用も行っています。社員が属するカードゲームの集まりから入社した社員が数人いて、その社員たちは特に論理的思考など『考える力』に優れた人材が多いので、カードゲームに熱中している人材に焦点を合わせた採用を2019年度採用で初めて企画しました」

Q.得意なことで就職活動ができるのは、学生にとってはうれしいですよね。

岡野さん「通常の面接では、学生が緊張してしまい、うまくコミュニケーションが取れないことも往々にしてあります。募集人数は限定していますが、学生のフィールドをこちら側で用意することができれば、緊張感を解くことができます。応募者の本質を見て採用できれば、入社後のミスマッチも回避できます」

Q.数あるカードゲームの中で「マジック:ザ・ギャザリング」を採用した理由は。

岡野さん「弊社のエンジニアがこのカードゲームに熱中していたからです。その社員に聞くと、カードをめくり、刻々と手持ちの情報が変わる状況下で、戦略と対処方法を考え、変化させる部分が魅力だそうです。

こうした魅力から、『このカードゲームに熱中している人は“常に新しい情報を収集する力”“考え、対処する力”という、仕事をしていく上でも必要な資質を兼ね備えているのでは』と仮説を立てました。カードゲームを採用活動に導入するには十分な理由でしたので、取り入れることを決めました」

Q.応募者数はどれくらいですか。

岡野さん「現在は募集していないのですが、期間中の応募は若干名でした。ただ、ここ数日間SNSで話題になっているらしく、直接弊社に連絡を頂いた人もいて、特別に選考を行っています。まだ内定者はいませんが、カード対戦のスケジュール調整中の人や、最終面接を控えた人はいます。

今後、新卒と中途を問わず連絡を頂ければ、特別枠での選考を実施するつもりです!」

Q.対戦相手の面接官は応募者のどのようなところを見るのですか。

岡野さん「カードゲームで対戦するのは弊社の社員です。ゲームに集中してほしいので、対戦中はそれほど細かく応募者を評価することはありません。

カードゲームは運も大きく関わってきますが、プレッシャーのかかる状況下で、勝負に勝ち切れるかどうかに注目しています。試合後に対戦を振り返る『感想戦』も行うので、応募者の心境や考え方を後から把握できるのも、カードゲーム採用の良い面だと考えています」

Q.「カードゲームに熱中する人が、業務でも好成績である確率が高い」と採用サイトには書かれていますが、どういう意味ですか。

岡野さん「今回は、たまたまカードゲームだったというだけです。趣味でも何でもいいのですが、単純に一つのことに没頭できるのは才能だと思っています。好きなことをやり続けて成果を挙げている人は、さらに魅力的な人材です。社員の中には、会社を休んで海外のカードゲーム大会に出場している人もいます」

Q.この採用活動を行った手応えや感想を教えてください。

岡野さん「それほど人の募集にはつながらず、成功なのか判断は難しいです。ただ、SNSで話題になってから連絡をもらうケースもあるので今後に期待しています。

『面白いことをやっている会社がある』と話題になるだけで成功なのかもしれませんし、ベンチャー企業が人材を確保していく戦略として独自性をアピールすることは必須だと考えています。今後も、さまざまなことにチャレンジしていきたいですね」

(報道チーム)

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