子を手放せない親、親を放っておけない子…50代以降の“シニア婚活”に立ちはだかる「共依存」の危険性
母が生きているうちは「別居婚」を希望
田島みなみさん(52歳、仮名)が大木しょうじさん(62歳、同)とのお見合いを終えて、「お断りでお願いします」という連絡を入れてきました。
「もうお見合いに行っただけ、時間の無駄でした」
かなり憤慨した口調だったので、何があったのかを尋ねると、みなみさんが言いました。
「ティーラウンジで、ウエイターさんに通された席に着いて、まずはお互いに簡単が自己紹介をし合ったんです。そうしたら、次に彼から出てきた言葉が『僕は、母が生きているうちは面倒を見たいので、別居婚を希望しています』って」
しょうじさんは、89歳になる母親と2人暮らしのようでした。
「話を聞いたら、お母さまはとてもお元気で、大木さんの食事の支度も洗濯もしてくれている。『生きているうちは母の面倒を見たい』っておっしゃっていたけれど、面倒を見てもらっているのは大木さんの方なんですよ。62歳になる男が、89歳の母親に身の回りのことをやってもらっているって、情けないじゃないですか?」
さらに続けました。
「これまで一度もご実家を出たことがないんですって。部屋も子どものときに使っていた部屋で、子どもの頃の学習机や本棚があると言っていましたから、典型的な“子ども部屋おじさん”。いや、“子ども部屋おじいさん”ですよね!」
しょうじさんに、「そんなにご実家の居心地がいいのに、なぜ婚活をしているんですか?」とみなみさんが尋ねると、驚きの言葉が返ってきました。
「もし母が死んだら、一人ぼっちになってしまう。身の回りのことをしてくれる人がいなくなるのも困る。だったら、今のうちに結婚相手を探しておいた方がいいんじゃないかと思ったんです」
みなみさんは、あきれたといいます。
「結婚相手を探しているのではなくて、自分の世話を焼いてくれる母親代わりの女性を探しているんですよ。さらに、実家を出る気はなくて、お母さまがいなくなったら実家を建て直すか、リフォームするとおっしゃっていました」
ご実家から一度も出たことのない人は、結婚後も実家に住みたがる傾向にあります。心身ともに自立できないままに年を重ねているのです。

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