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「玄関が臭い!」と感じたときに掃除するべき“4つの場所”とは? 掃除のプロが伝授

“家の第一印象”を左右する場所でありながら、不快なにおいが発生しやすい場所でもある「玄関」。悪臭を取り除く掃除術を、掃除のプロが教えます。

玄関が臭いとき、どうしてる?
玄関が臭いとき、どうしてる?

「家に入ると玄関が臭い…」。そう感じたとき、あなたはどうしますか。玄関は、靴など不快なにおいの発生源があるため、どうしても悪臭が発生してしまいやすい場所。その一方で、来客から見れば“家の第一印象”が決まってしまうといっても過言ではない場所です。

「玄関が臭い!」と感じたとき、どこをどのように掃除すればいいのでしょうか。玄関のにおいを取り除く掃除術について、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。

「湿気対策」が鍵

Q.そもそも、なぜ玄関は悪臭が発生しやすいのですか。

有賀さん「家の中に入るときに必ず通る玄関は、土ぼこりや花粉、雨水など外からの汚れを持ち込みやすい上、部屋の構造などによっては玄関のにおいもこもりやすくなりがちです。部屋の中にいると鼻が慣れてしまって感じにくかったにおいも、外出先から帰宅して家に入った瞬間、部屋のにおいに気が付いた経験がある人も多いのではないでしょうか。

においの一番の元となりやすいのは、靴から出るにおいです。素足のまま履いたり、汗をかいたまま乾燥させずにシュークローゼット内にしまったりすると、雑菌が繁殖しやすくなり、悪臭発生の原因になります。

また、靴に泥汚れなどが付着していたり、たたきの掃除を怠ったりするとほこりっぽいにおいがしますし、雨水でぬれたままの傘や雨具を玄関内に持ち込むと、玄関に大量の湿気を持ち込むことになるので、カビが発生して『カビ臭』がすることもあります」

Q.「玄関が臭い!」と感じたとき、チェックすることが推奨される場所はどこでしょうか。

有賀さん「玄関で不快な臭いがしたとき、チェックするとよい場所は次の4カ所です」

【げた箱・シュークローゼット】

主に靴を収納しておく場所なので、玄関では最もにおいの発生源になりやすい場所です。先述したように、雨でぬれた靴や、1日履いて汗をかいた靴の中が湿ったままだったり、泥やほこりで汚れたままの靴を収納したりすると、密閉されたげた箱内に湿気がこもり、次第にカビや雑菌が繁殖してにおいが発生してきます。

靴を洗ったり、メンテナンスしたりすることはもちろんですが、いったん靴を全部出し、棚板の土ぼこりやゴミをブラシなどで取り除き、定期的に水拭きをしてスッキリさせましょう。オープンタイプのシュークローゼットも、掃除の仕方は同様です。

【玄関たたき】

たたきは、風などで外から入ってくる土ぼこりや、靴底などに付着した泥といった汚れを持ち込みやすい場所なので、定期的に掃除をしたい場所です。たたきの隅にほこりやゴミがたまり始めると、ほこりっぽさを感じてくるようになります。そうなると、げた箱の棚上など、他の場所も土ぼこりでザラザラして汚れている可能性もあります。基本は掃き掃除を、加えて定期的にモップや雑巾で水拭きをしましょう。

【傘などの雨具・傘立て】

傘立てにも思いの他、ほこりがたまっていることが多いです。そのため、雨にぬれたままの傘をそのまま傘立てにしまうと、傘から流れた雨水をほこりが吸着して落としにくくなったり、場合によってはカビも発生しやすくなったりします。また、傘の生地にカビが発生してしまうこともあります。時々チェックして、サッシブラシなどでほこりを取り除くようにしましょう。

【ゴミ箱・ペット臭の発生源】

部屋の中から玄関に、においが流れてくるケースも考えられます。特に夏場は生ゴミのにおい、犬猫や鳥などペットを飼っている場合はそのにおいが、玄関まで漂うことがあります。

ゴミ箱自体がにおう場合は、風呂場などで中性洗剤を使って洗い、よく乾かします。ペット臭がする場合は、カーテンやクッションなど布製品で洗えるものは洗い、洗えないものは消臭剤を活用しましょう。

Q.「不快なにおいが発生しにくい玄関」にするには、どうすればよいですか。

有賀さん「玄関からの不快なにおいを発生しにくくするには、『湿気対策』が鍵です。できるだけ湿気がこもらないよう換気に気を付けること、また空気が通りやすいように、いろいろな物をあまり置かないように心がけるとよいでしょう。

湿度が低く、カラッとよく晴れた日は、玄関にこもった湿気を飛ばすのに最適です。玄関の扉や窓、げた箱の扉や窓も開け放って、空気が循環するようにしましょう。

また、靴や傘をぬれたまま、湿ったまま収納するのはNGです。よく乾燥させてから収納するようにしましょう。特に靴は、汚れをブラシで落としたり、洗えるものは定期的に洗ったりと、メンテナンスも忘れずに行ってください。年に数回しか使わない使用頻度の低い靴も、保管状況によっては白っぽいカビが発生し、カビ臭がすることもあるので、必ずメンテナンスしてからしまうようにします。げた箱の中は、除湿剤や除湿シートを活用するのもよいでしょう。靴の中に消臭剤を入れておくのもお勧めです。

傘などの雨具も、ぬれたらできるだけ雨水を玄関内に持ち込まないようにして、玄関の外や浴室乾燥などで乾かすように工夫してみてください。

なお、玄関のにおいを緩和するために芳香剤を使っている人もいると思いますが、不快なにおいを解消せずに強い香りをかぶせて使ってしまうと、さらに不快なにおいになってしまうこともあるので気を付けてください。

玄関のにおい対策をしてもまだにおいが気になる場合は、他の部屋からにおいがする場合もあるので、その原因を突き止めて消臭対策をするとともに、家中の換気も心がけてみてください」

(オトナンサー編集部)

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有賀照枝(ありが・てるえ)

整理収納コンサルタント、ハウスクリーニング技能士

ハート・コード代表取締役。一般社団法人ライフ・アレンジ協会特別講師。2007年から家事代行・整理収納サービス開始。現場をよく知る整理収納のプロとして、セミナー講師、ジュピターショップチャンネルなどメディア多数出演中。「部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨きに通じる」がモットー。著書「片付けが苦手な子が驚くほど変わる本」(青春出版社)。ハート・コード(https://www.heartscode.com/)。

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