「リフィル処方箋」って、通常処方箋とどう違う? 導入後1年半で“新たな課題”浮き彫りに 薬剤師が解説
2022年4月に導入された「リフィル処方箋」。通常の処方箋とどのように異なるのか、メリットやデメリットについて薬剤師に聞きました。

2022年4月に導入された「リフィル処方箋」。通常の処方箋とどのように異なるのか、メリットやデメリットについてなど、さまざまな疑問を薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。
デメリットは健康被害や医療事故 メリットは…
「リフィル処方箋」は通常の処方箋と何が違うのでしょうか?
真部さん「まずリフィル処方箋の大きな特徴は『比較的症状が安定していると医師が判断した患者に向け、繰り返し使用が可能な処方箋』ということになります。
リフィル処方箋は最大3回まで利用が可能で、利用する期間や回数は医師の判断によって決定されます。
繰り返し使用できることで、医療費の削減や患者の医療機関への受診の負担を軽減できる、というのが導入された目的でもあります。
ただし、リフィル処方箋はすべての処方箋に対応できるということではありません。投薬量が制限されているお薬など、リフィル処方箋の利用ができないケースもあるので注意しましょう」
リフィル処方箋を使用するメリット・デメリットはありますか?
真部さん「リフィル処方箋を使用するメリットは、やはり患者と医師の双方への負担が軽減されるという点でしょう。患者にとっては定期的な通院や待ち時間への負担、医師にとっては医療機関の業務全体の負担が軽減されることが見込めます。
デメリットとしては、2~3回目の利用時には医師の診断がないまま薬を処方するため、薬局や薬剤師の負担や責任が増大することが懸念されます。
また、医師との診察の機会が減るわけですから、症状が急変・悪化した場合などの発見や対応の遅れといった、健康被害や医療事故が発生する可能性も否定できません」
2022年4月に導入されてから1年が経過しましたが、現在の運用状況を教えてください
真部さん「導入直後と比較して、半年後には全処方箋の割合としてリフィル処方箋は2倍近く増加したというデータこそありますが、現状ではまだ広く全国に普及しているとは言えません。
そのため、一部の薬局での利用が集中しているといった新たな課題も浮き彫りになってきました。
海外では数十年以上前から運用されていますが、日本国内での運用にはまだまだ課題やリスクがあり、これから改善に向けた動きが加速していくものとみられます」
まとめ
医療費や医師・患者の負担の軽減を目的に導入されたリフィル処方箋ですが、残念ながら運用面において課題も多く、国内では導入から1年が経過した今も利用できる医療機関は限定的になっているようです。
患者が安全に薬を服用し、医療事故やトラブルを発生させないためには、医師と患者、そして薬剤師との信頼関係、安全管理の構築を推進できる環境作りが求められるでしょう。
(オトナンサー編集部)

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