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エアコンの「風ないス」ボタンって? 「風がないスイング?」「知らないス」…ダイキンに聞く

ダイキン工業のルームエアコンのリモコンに、「風ないス」「カビないス」という名称のボタンがあり、ちょっとした話題になっています。

「風ないス」(右下)と「カビないス」(左上)のボタン(ダイキン工業提供)
「風ないス」(右下)と「カビないス」(左上)のボタン(ダイキン工業提供)

 ダイキン工業(大阪市)のルームエアコンのリモコンが、ちょっとした話題になっています。「風ないス」や「カビないス」というユーモラスなネーミングのボタンがあり、SNS上で「うちもダイキンのエアコンだが、いつも謎に感じています」「『風がないスイング』の略じゃないですかね」「知らないス!」と盛り上がっているのです。

「風、ないっす」+「これ、ナイス」=「風ないス」

 ダイキン工業によると、リモコンに「風ないス」や「カビないス」のボタンが付いているのは、比較的以前に発売されたルームエアコンとのこと。ユーモラスなネーミングを狙ったわけではなく、誰にでも機能が分かることを目指した結果だそうです。どのような機能なのか、ネーミングの由来とともに同社の広報担当者に聞きました。

Q.「風ないス」「カビないス」のそれぞれの機能は。

担当者「『風ないス』は、冷風や温風が人に直接当たりにくくなるように、風量と上下の風向を自動で調節する機能です。『カビないス』は、冷房や除湿をすると室内機内部の熱交換器という部品が結露するので、冷房や除湿後に室内機内部を乾燥させて、カビや臭いの発生を抑える機能です」

Q.「風ないス」のネーミングのきっかけは。

担当者「より快適なエアコンを提供しようと商品開発を進める中、『体に風を感じづらいエアコンが求められているのでは?』と考えました。そこで、吹き出し口のフラップを水平に近づけて運転してみたところ、体に風を感じにくい状態が実現できました。商品企画の担当者たちが喜びながら、『風、ないっスね』『これ、ナイスだよね』と言い合ったことから、『風ないス』になりました」

Q.「カビないス」は。

担当者「『カビないス』もほぼ同時期にネーミングしたものです。『風ないス』をネーミングしたことがきっかけで、親しみやすさや、名前から機能が分かる、名前の統一感を意識しました」

Q.今でこそユーモアのあるネーミングは多いですが、社内で議論になりませんでしたか。

担当者「大きな議論はありませんでした。あのリモコンの小さなボタンに、限られた文字数で機能名称を印刷する必要がありました。実は『風ないス』『カビないス』とネーミングしたのは、何のボタンなのかを誰もが分かるようにするための苦肉の策でもありました。ユーモアは副産物と言ってよいかもしれません」

Q.現在の機種にもこれらのボタンが付いているのでしょうか。

担当者「現在でも、『風ないス』機能は搭載しています。ただ、最上位機種については、さらに進化した『サーキュレーション気流』を搭載しています。サーキュレーション気流は、体に風が当たりにくいだけではなく、室内の『温度ムラ』も解消できます。『カビないス』は現在『内部クリーン』という名称になっています」

(報道チーム)

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