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高齢期の「創作」と「発信」が鍵 抑うつ予防効果も? 「世界最高齢のアプリ開発者」若宮正子さんに学ぶ“3つのメリット”

現代は「意識しないとアウトプットができない」

 創作活動ではなくても、アウトプットを心掛けるようにすることで、同じような効果が得られるはずです。

 例えば、読書はインプットですが、読書会に参加して意見や感想を交わすとアウトプットになります。他にも、「音楽を聞くだけでなく、演奏して聞いてもらう方に回る」「勉強や研究をするだけでなく、それを教えてみる」といったことも考えられます。

 若宮さんは、「SNSで発信するのも創造するのと同じようなもの」とおっしゃっていましたが、ブログを書いたり、インスタグラムやフェイスブックを使ったりして発信を楽しむのもいいかもしれません。

 考えてみれば、地域コミュニティーが機能していた時代には、冠婚葬祭や年中行事、家事といった日常のさまざまな場面で、お年寄りが知恵や技、慣習などを伝承する場面がありました。子や孫を相手にした昔語りもありました。意識せずとも、アウトプットが求められていたわけですが、そんな地域コミュニティーが消滅しかかっている現代では、意識しないとアウトプットができなくなってきています。

 若宮さんが「お年寄りほど、ITを活用すればいいことがある。苦手意識を持たずに取り組もう」とおっしゃるのは、地域のつながりでのアウトプットが難しい現代において、それに替わるのは「IT機器を使った創作活動」と「インターネットを活用した発信」だということだと思います。

(NPO法人・老いの工学研究所 理事長 川口雅裕)

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川口雅裕(かわぐち・まさひろ)

NPO法人「老いの工学研究所」理事長、一般社団法人「人と組織の活性化研究会」理事

1964年生まれ。京都大学教育学部卒。リクルートグループで人事部門を中心にキャリアを積む。退社後、2012年より高齢者・高齢社会に関する研究活動を開始。高齢社会に関する講演や執筆活動を行うほか、新聞・テレビなどのメディアにも多数取り上げられている。著書に「年寄りは集まって住め ~幸福長寿の新・方程式」(幻冬舎)、「だから社員が育たない」(労働調査会)、「チームづくりのマネジメント再入門」(メディカ出版)、「速習! 看護管理者のためのフレームワーク思考53」(メディカ出版)、「なりたい老人になろう~65歳から楽しい年のとり方」(Kindle版)、「なが生きしたけりゃ 居場所が9割」(みらいパブリッシング)、「老い上手」(PHP出版)など。老いの工学研究所(https://www.oikohken.or.jp/)。

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