「ごめん」の一言がなぜ言えない? 「素直に謝れない人」の心理、カウンセラーに聞く
「素直に謝れない人」が「謝れる人」になるには?
Q.素直に謝れない人に対して、「嫌な気持ちになる」「イラッとする」など、接し方に悩む人もいるようです。どのように接するのがよいのでしょうか
小日向さん「割合としてはまれですが、先述したように、『それが謝罪すべきことだと気付いていない』人がいます。そうした人には諭してあげてください。ここで本人が学習すれば、お互いが心地よくなれます。
しかし、それ以外のタイプであれば、謝罪をしてもらうのは諦めることをお勧めします。なぜ謝罪してもらうのかといえば、それは、謝罪によって、被害を受けた側の留飲が下がるからです。しかし、謝る気持ちになっていない人に、強引に謝罪をさせたとしても、留飲が下がるどころか余計に不快な気持ちになってしまうだけです。謝らないのは相手の問題であり、自分には関係ないと考えましょう」
Q.素直に謝れないタイプの人が、その性質を自覚し、改善したいと思ったとき、実際に改善することは可能なのでしょうか。
小日向さん「素直に謝れないという自分自身に気付き、改善をしたいと心から思った時点で、ほぼ改善されているといえます。これは、言い替えればそれほど、『自発的に自覚する』のが難しいということです。
そのため、周囲が本人に働き掛けるしかないのですが、残念ながら、他罰的思考が強い人の場合は、そうした周囲の働き掛けも功を奏さないことが多いです。恋愛相談で多く聞くストレス事として、『どんなに悪くても相手が絶対に謝らない』というものがありますが、こうした関係が長期化している場合、本当に改善を望むのであれば、一度別れるしかありません。つまり、それくらい思い切ったことをしなければ、成人した人間の『謝らない』というパーソナリティーを変化させることは難しいのです」
(オトナンサー編集部)
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