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「学歴フィルター」とは何ものか?  企業は学歴差別をなぜ公表できない?

人物重視というウソ

 社会人に必要な素養として、「コミュニケーション力」というものがあります。しかし、数分の面接で、それらの有無を見分けることはまず困難です。面接で見分けられない人物の素養よりも、大学名やSPI等などに重きを置くのはむしろ、当然の流れといえます。

 企業にとって、採用活動はビジネスですから、良質な学生を確保したいと思うのは仕方ないことです。学生、エントリーシートの書き方、良い印象を持ってもらうための面接官トレーニング、自己分析などを行いますが、本質的な解決にはなりません。

 今、コロナ禍で採用数は減少し、小手先では内定が取りにくくなっています。有名大学であれば有利であることは事実ですが、学生にも内定を獲得するための「戦略と戦術」が求められています。また、大学の就職部においても、表面的ではなく、役立つ情報を伝えることが望まれます。まずは正しい情報をインプットすることが必要でしょう。

(コラムニスト、著述家 尾藤克之)

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家 尾藤克之

コラムニスト、著述家。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。代表作として『頭がいい人の読書術』(すばる舎)など21冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も絶賛公開中。

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