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大人はなりにくい? 「霜焼け」の原因・症状・治療法は?

手洗い後やアルコール消毒後も注意

Q.今年はコロナ禍で、手洗いやアルコール消毒を1日に何度もしている人が多いと思います。これは霜焼けの一因となりますか。

佐藤さん「手洗い後に手をぬれたままにしておくと、水分が蒸発したときに手が冷やされて、霜焼けの原因になりますので、しっかりと水分を拭き取ることが大切です。また、アルコール消毒後もアルコールの蒸発で手の表面が冷やされるため、同様に霜焼けの原因になります。手洗い後やアルコール消毒後はできるだけ保温に努めてください」

Q.霜焼けの予防策も教えてください。

佐藤さん「防寒が一番の対策です。寒い日に手指や耳などを長時間、外気にさらさないようにしてください。手袋、マフラー、耳あて、耳が隠れるニット帽、保温性の高い靴下などを使用しましょう。

また、体を温める食べ物を取る、温かい飲み物を飲む、ゆっくり入浴するなど体の内側からも温める工夫をしましょう。ビタミンEを多く含む食材、例えば、ウナギ、ナッツ類、大豆、緑黄色野菜、卵黄などを積極的に食べ、熱エネルギーのもととなるタンパク質(大豆製品、魚など)を多く取りましょう。体を温める効果のあるショウガ、トウガラシ、コショウなどのスパイス・香辛料もよいでしょう。

血行をよくするため、入浴時に手足の先をマッサージすることもおすすめします。体が温まって汗をかいたときにそのままにしたり、手足をぬれたままにしたりすると、水分が蒸発する際に冷えてしまい、その温度差が霜焼けの原因になり得るため、汗をかいたら、手袋や靴下を取り換えましょう。外出先から暖かい部屋に戻ったときや、厚着をして暖房の効き過ぎた室内で過ごしているときにも汗をかきやすいので注意が必要です。

水仕事が多い人はゴム手袋を使用し、水に触れた後は乾いたタオルで水気をしっかり拭き取り、油性クリームを塗って、保湿します。足の指が圧迫されると血行が悪くなるため、きつめの靴を履くことは避けましょう」

(オトナンサー編集部)

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佐藤卓士(さとう・たかし)

医師(皮膚科・形成外科)・医学博士

アヴェニュー表参道クリニック院長。京都大学農学部卒業。九州大学医学部卒業。岡山大学医学部、杏林大学医学部、都立大塚病院形成外科にて研鑽(けんさん)を積み、現在に至る。日本形成外科学会認定専門医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本美容外科学会、日本レーザー医学会、日本手外科学会、日本創傷外科学会所属。アヴェニュー表参道クリニック(https://www.a6-clinic.com)。

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