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℃-uteと嗣永桃子がいなくなったハロプロのこれから

ファン多様化、ハロプロの「細分化」必要?

 近年、ローカルアイドルや地下アイドルを含むアイドル市場は活況を呈しており、いまや飽和状態ともいわれます。そこにおいて、老舗でメジャーなブランドであるハロプロのかじ取りが注目されますが、結成当初からモーニング娘。を応援してきた40代男性ファンはここ数年、コンサート会場の客層の変化を肌で感じているそうです。

「アイドル界全体で女性ファンが増えてきたことも背景にあるのでしょうが、ハロプロの会場も本当に女性ファンが増えました。10年前は僕らのようなオッサンがほとんどでした。今は多い時で4~5割近くが女性ファンということもありますよ。特に、モーニング娘。とアンジュルムが多いですね」

 たとえば、今秋のツアーをもってモーニング娘。・ハロプロからの卒業を発表した工藤遥さんはボーイッシュなイメージで、女性人気の高いメンバーの一人。工藤さんが舞台で男役を演じたことで女性ファンが増えたといいます。

 また、女性ファンの中には、なんとジャニーズファンと兼ねている人もいるそうです。アイドル誌の編集者によると「ジャニオタと兼業のハロオタ、確かにいます。テレビ共演がきっかけじゃないかと思うんですよね。彼女たちは発信力が高い。口コミの力もあるし、そもそも地方遠征などお手の物ですから」。ひと昔前は、ジャニーズとハロプロメンバーが共演することに対して、ジャニーズファンがナーバスになっていた印象が強いですが、これも時代の変化でしょうか。

「芸能人のファンが増えたのもハロプロが認知される後押しになったと思います。マツコ・デラックスをはじめ、ユースケ・サンタマリア、松岡茉優、ハマ・オカモトらがモーニング娘。やハロプロについて、遠慮なく好意的発言を繰り返していますからね。結果的に、女性にとってもハードルを低くする効果があったのでは」(同アイドル誌編集者)

 一方で、2013年結成のJuice=Juiceは男性ファンが多く、会場の雰囲気も昔のハロプロに近いものがあります。近年のハロプロがクールでスタイリッシュなイメージを打ち出してきた中で、Juice=Juiceのライブは比較的明るく楽しい曲が多く、コミックソング的なナンバーもあり、旧来のアイドルらしさを求めるファンにはなじみやすそうです。

 また、モーニング娘。には一般的な知名度は高くありませんが、生田衣梨奈さんのように小学3年生からゴルフが好きでゴルフ雑誌や番組などに出演し、ゴルフファンに浸透しつつあるメンバーもいます。こうした専門分野を持つメンバーも、ひいてはハロプロ全体を勢いづける原動力の一つとなりそうです。

 こぶしファクトリー、つばきファクトリーはハロプロ研修生からの昇格組で構成されたユニットで、コンサートの動員はモーニング娘。やアンジュルムなどと比べて少ないようですがそれぞれのカラーがあります。こぶしはユニークな楽曲でこってりイメージ、つばきは正統派の印象です。一岡伶奈さんがリーダーを務める新グループは全くの未知数ですがフレッシュな話題を振りまいてくれるでしょう。

 いずれにせよ、女性ファンが増え、ファンのニーズも多様化する中、ハロプロも一層「細分化」していく必要があるといえるのかもしれません。

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志和浩司(しわ・こうじ)

ライター、フォトグラファー

1980年代にカメラマンとしてデビュー。90年代から各種紙媒体の編集に携わり、その後、モバイルサイトを経て新聞や雑誌、ウェブメディアなどでエンタメを中心に取材。CBCラジオ「丹野みどりのよりどりっ!」などのラジオ、テレビ番組出演も多数。芸能分野ではアイドルから演歌歌手、スポーツ選手までを幅広くインタビューしている。

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