夫ラブの義母がアポなし訪問、部屋にイチャモン…義両親との関係に悩む女性たち
実家は物、物、物…のごみ屋敷
一方、愛実さん(仮名、29歳)の場合は義母だけでなく、夫の母親に対する考え方が理解できず、最悪の結果を招いたパターンです。
「もともと、結婚前に一度も夫の実家に行ったことがなかったんです。夫の両親へのごあいさつや両家の顔合わせもホテルで済ませ、一度も夫の実家に行かないまま結婚しました。
気になったのは、彼の実家が全くお金を負担しなかったこと。何回かの会食のときもそうですし、結婚式の費用も彼の実家は出費ゼロ。私たちの貯金と、うちの両親のお金で式を挙げました。独身時代、1人暮らしをしていた彼は実家に仕送りをしていたのですが、結婚後もそれは変わらず、実家に毎月10万円の仕送りをしています。うちの家計には痛いですが、彼の実家が経済的に苦しいなら仕方がないと諦めていました」
結局、愛実さんが初めて、夫の実家を訪れたのは結婚後初めてのお正月。最寄り駅から歩いて15分の住宅地の中にある古びた一軒家が彼の実家です。到着すると、小さな門から玄関ドアの間に段ボール箱がいくつも積み重なっているのが目に付きました。どれも薄黒く、長い間雨ざらしになっていた様子です。粗大ごみ回収に出し忘れたのかな?と思いながら、夫の後に続いて玄関に入り、愛実さんは絶句しました。
「まず、玄関から驚きました。たくさんの靴が靴箱からあふれて、床に積み重なっていたんです。それだけでもざっと20足以上。やっとの思いで自分の脱いだ靴を置き、家の中に入ると、とにかく家の中は物、物、物…廊下の端もさまざまな段ボールやスーパーのレジ袋が山積みでした。
リビングのソファの上も、サイドテーブルの上も、床の上も、洋服やバッグ、雑誌、置物などが満載。マッサージチェアに、ランニングマシンに、ウオーターサーバーなど、通販番組でよく見る品々です。その他にも、空き箱や空き瓶などが山のように段ボールに入っています。とにかく病的に家の中が物だらけ。まさに、テレビで見るごみ屋敷の風景でした。
私たちを迎えた義母が『私は買い物が趣味で、通販番組やネットオークションが大好きなの。買いたいものが毎日増えて大変だわ』と言ってのけたので、あぜんとしました」
実家の光景と義母の言葉にショックを受けたまま家に帰った愛実さんは夫と、「なぜ、実家があんな様子だと教えてくれなかったの!」とけんかになったそう。しかし、夫は実家の様子を「別に隠してはいない」と反論。さらに、「自分の母親は悪くない。物を大切にするのはいいことだ」「自分の息子が仕送りした金で買い物をしているだけで、誰にも迷惑をかけていない」と主張し、「物がたくさんあるのはいいことじゃないか。何もない家の方がいいのか?」と開き直ったそうです。
「夫の話を聞いて、『義母や夫との価値観の違いは埋められない』と思いました。あのごみ屋敷の状態を肯定できるってことは、母親の買い物のために実家へ高額な仕送りをすることもやめないだろうし、彼も将来、ごみ屋敷をつくる可能性があると思って、もう無理と思いました」
結局、愛実さんは夫と別れることにしました。直接、義母からの被害を受けたわけではありませんが、義母の考え方が夫に強く影響していることを受け入れられなかったのが大きな原因です。
最後は「夫と妻の関係」がカギ
結婚は、恋人同士のお付き合いとは違います。相手の家や親戚とも関係を結ぶことになるからです。「親族の付き合いは面倒だから」と、結婚式は2人だけで挙げたとしても、その後、相手方の両親や実家の両親に何かあれば、連絡が来ることは避けられません。
中には「お前は長男だから、こっちに戻ってきて墓を守れ」という、最近、あまり耳にしないようなせりふが出てくるケースもあります。パートナーの実家を選ぶことはできません。たとえ、どんな両親であっても、どんなに相性の悪い相手であっても、付き合いを避けることは困難なのです。
ただし、その都度、親身に対応を考えてくれるパートナーならば、乗り越えることができます。夫が(妻が)盾になる、あるいは潤滑剤になることができるかが肝です。つまり、義父母がどうであれ、最終的には、夫と妻の関係がぶれなければ、離婚には至らないということなのです。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)

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