昔の常識は今の非常識? さいたま市の「祖父母手帳」が面白いと話題に
さいたま市が2016年1月に発行した、おじいちゃん・おばあちゃん向けの“孫育て”の手引き書「祖父母手帳」が話題になっています。
昔は「抱きぐせをつけると、赤ちゃんは抱っこを求めてしょっちゅう泣く」、今は「抱っこは自己肯定感、人への信頼感が育つ」――。
これは、さいたま市が2016年1月に発行した「祖父母手帳」の一節です。「母子手帳」ならぬ、この祖父母手帳が今、「面白い」と話題になっています。

目的は祖父母世代の子育て
祖父母手帳のテーマは「笑顔をつなぐ孫育て」。おじいちゃんとおばあちゃんに育児に参加してもらおうと企画され、孫の育て方や事故からの守り方、市内の遊び場に至るまで、さまざまな情報を掲載しているのが特徴です。
手帳を企画・制作したのは、市の子育て支援政策課。同課担当者によると、企画のきっかけは「市の子育ての現状」とのこと。同市は核家族で夫婦共働きの家庭が多く、市民から「子育て支援が足りない」といった声がよく寄せられていたそうです。
一方で、時間やお金に比較的余裕のある祖父母世代もいて、「この層を新たに子育てに取り込めるのではないか」と考えたといいます。
手帳は、おじいちゃん、おばあちゃんによる「孫育て」のさまざまなメリットを紹介。孫育ては子どもにとって、より多くの愛情や価値観を得られる機会で、おじいちゃん、おばあちゃんにとってはよい刺激となり、老化防止や生きがいにつながるといいます。
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