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きょうはドイツの「ビール純粋令」制定日 純粋なビールとは? 日本と何が違う?

日本では「ドイツ基準ではない」ビールが主流

Q.なぜ日本では、ドイツ基準ではないビールの方が主流なのでしょうか。

友田さん「日本では、あっさりした味が好まれるからだと思います。日本は夏を中心に、欧州と比べ、とても暑いです。喉の渇きを癒やす飲み物として、ゴクゴク飲める、喉越し重視というのが、国民性に合っているのではないでしょうか。

日本人は気候的な理由もあり、冷たい状態で爽快に飲む。ドイツ人はゆっくり味わって飲む、という違いでしょう。また、日本では乾杯に使うことも多く、最初の一口として軽快な味が好まれることもありますね」

Q.フルーツや香辛料などを副原料に使った「フレーバービール」がビールと名乗れるようになりました。なぜ、ビールの「定義」が広がったのでしょうか。

友田さん「一番は海外からさまざまな種類のビールが輸入されて、対抗しきれなかった面があります。日本が輸入している中で、一番人気はベルギービールですが、さまざまな副原料が入っている製品があります。フルーツを使ったものも人気です。そこに対応して、日本も多様さを求められたということが背景にあります。

若い人のビール離れへの対応もあります。若い人にとって、昔ながらのビールは『おしゃれじゃない』というイメージがあるようで、そこを動かす狙いもあります。また、最近人気の『クラフトビール』には、地方の産物を使った多彩なビールがあり、地方の活性化につなげる狙いもあったようです」

Q.多様な「ビール」を、どのように楽しめばよいのでしょうか。

友田さん「まずは、ビール純粋令にのっとった濃厚系のビールですが、コクや豊潤さがありますので、できればゆっくりと味わって。あまり冷やしすぎず、10~15度くらいがおすすめです。

日本で主流の軽快系のビールは喉越し重視です。渇きを癒やし、喉を潤す飲み物として、冷やしてゴクゴクと爽やかさを感じながら飲むのがよいでしょう。5~6度程度がおすすめです。

ベルギーの『カンティヨン』など酸味の強いビールは、白ワイン的な楽しみ方がいいでしょう。できればワイングラスで、食事と合わせて楽しんでいただきたいです。細長いシャンパングラスだと酸味も穏やかに感じられます。温度はちょっと冷やした、5~8度くらいがおすすめです。

フルーツビールも、少し冷やした方がフルーティーさを楽しめます。甘いものが多いこともあり、冷やした方が甘酸っぱさや、さっぱりした味わいが際立ちます。フルーツビールは特に色が美しいので、透明なグラスに注いでいただきたいです。お酒が弱い人も、オンザロックでチャレンジしてはどうでしょうか。

『ビールに氷?』と思う人もいるかもしれませんが、ビールは自由な飲み物です。特にフルーツビールは、そういった楽しみ方をしてもいいと思います」

(オトナンサー編集部)

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友田晶子(ともだ・あきこ)

日本のSAKEとWINEを愛する女性の会代表理事

福井県生まれ。食品貿易会社でワインの輸入販売に携わった後、フランス留学。アンジェ大学などで語学とワイン醸造の勉強をする。帰国後、ソムリエ&ワインコーディネーターとして独立。日本酒や焼酎、ビールにも精通し、日本酒きき酒師、焼酎きき酒師の資格も取得して、トータル飲料コンサルタントとして活動。2016年、お酒を通じて女性の社会進出支援に力を入れる一般社団法人「日本のSAKEとWINEを愛する女性の会」(通称「SAKE女の会」)を設立し、代表理事に就任。酒と食に関する一般向けセミナー、イベントの企画・開催、ホテル・旅館・料飲店・酒販店・輸入業者などプロ向けのコンサルティングを行っている。酒にまつわる著書は20冊以上。「日本のSAKEとWINEを愛する女性の会」ホームページ(https://omotenashi-sakejo.com/)。

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