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中年オヤジどもよ、若者に正否を説くな。損得を説け!【後編】

「実社会を動かしているのは我々」という自覚

 最初からサバイバルありきなのですから、「同じサバゲ―をやるなら、得するやり方の方が勝つよね」と教えてあげた方が、若者も耳を貸すのではないのでしょうか。そこで耳を貸さない若者は、若者でなくなった時に「粗大ゴミ化」して自滅しても仕方ないでしょう。自己決定・自己責任は、人間でなくともアフリカ南端部に住む身長30センチのミーアキャットですら不可欠な要素ですから。

 ここでいう「得」とは「ズルさ」ではありません。正攻法で「得」する情報を共有しなければいけません。それにはまず、今の若者があまりにも「損」をしていることに気づかせてあげる必要があります。

 守ってあげようときつく抱きしめると、抱きしめられた側は苦しくて嫌になります。軽くハグするくらいで構わないのです。そして「ね、おじさんたちの言うことを聞いてみると得することもあるでしょ」とつぶやけばいい。それが「中高年の役割」なのではないのでしょうか。

「若者がわからん」と嘆いている中高年が視野狭窄(きょうさく)になってしまう最大の原因、それは「若者は現時点で、バス(実社会)の乗客でしかなく、そのバスを運転しているのは中高年」だという自覚を中高年自身が忘れていたり、自信喪失に陥ってしまったりしていることです。若者と円滑なコミュニケーションをすることは、「若者の振り見て我が振り直せ」という、中高年の自己啓発にもつながるのではないでしょうか。

(辛口社会エッセイスト サイゴー・ヴァン・ウィンクル)

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サイゴー・ヴァン・ウィンクル

辛口社会エッセイスト

1960年代生まれで学生時代は「新人類」と呼ばれた。バブルを満喫した一方で、暗黒の不況時代の辛苦も味わった「酸いも甘いも知り尽くした」悲しいジェネレーション。シニカルにして小心者。得意とするのは、池上彰が教えてくれない社会時評。ナポリタンと椎名林檎をこよなく愛する。

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