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「ポジティブ離婚」で幸せになる 6年間準備し、モラハラ夫と別れた女性のケース

夫婦仲改善の努力か、離婚への目標設定か

 その後、中古の家を売却したお金の半分と、夫が持っていた財産の半分をもらい、雅恵さんは1人暮らしを開始。新しい職も決まりました。「解放された」という気持ちで毎日が輝いているそうです。

 元夫のお姉さんとは仲が良かったので、たまに連絡を取っていました。お姉さんから、「(元夫の)体調が悪い」と聞いて見舞いに行くと、強がっていた頃の面影はなく、シュンとしている元夫がいました。「時々、ご飯を作りに来てあげる」と声を掛けた雅恵さん。その後、隔月で一緒に食事をするようになりました。やっと、対等に話ができるようになったといいます。

 離婚のメリット/デメリットは、夫婦の置かれている環境や子どもの有無で全く違ってきます。最近は「ワーキング主婦」が増加しているので、夫より収入が多い妻もいます。「離婚して夫に財産を取られるのが悔しい」と離婚を先延ばしにしている人もいるくらいです。しかし、そんなけちなことを考えていると前向きな離婚は一生できません。

 雅恵さんのように、「相手と一緒にいると自分の自信がどんどんなくなる」「子どもの前で尊厳を傷つけられるのが情けない」と、心に泥を投げ付けられていると感じたなら、離婚準備を始めていいと思います。

「1人になりたい」と決心することで“目標”が生まれます。険悪な夫婦生活という負のフィールドでもがくより、新しい人生にシフトするという目標を持つ方がずっと心地よく過ごせますし、「ToDo」が見えるとやる気も出てくるものです。

 何より、自立した妻を見て反省した夫と、以前と違う関係性で会話ができるのは前向きな離婚ではないでしょうか。雅恵さんは「今、本当に幸せです」と自信を持って言います。元夫も、人間味が出て丸くなったそうです。

 もし、「夫(妻)と一緒にいると気分が悪い」と自己のパフォーマンスの悪さを自覚したなら、夫婦仲の改善に尽力するか、離婚への目標設定をするかの2択です。ただし、「目標設定=離婚推奨」ではありません。目標が見えると生活に張りが出るので、生き生きしてきた姿に相手も一目置くようになります。パートナーとの不平等感が縮まるメリットもあるからです。

「3年後の離婚を目標に設定して頑張っていたら、夫が柔軟になってきたので考え直す」。こうした大どんでん返しで別の幸せが訪れることもあります。まさに、ライフシフトのための効能を発揮する場合もあるのです。

 ポジティブ離婚を経て「今は幸せ」と言い切る先人を見つけ、自分なりにカスタマイズした模倣を試みましょう。

(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)

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三松真由美(みまつ・まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長(すずね所長)・執筆家

夫婦仲・恋仲に悩む女性会員1万3000名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティーを展開。セックスレス・ED・女性の性機能に詳しく、性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。20代若者サークルも運営し、未婚世代への結婚アドバイスも好評を呼ぶ。恋愛・夫婦仲コメンテーターとしても活躍中。著書は「夫婦の『幸せ循環』を呼ぶ秘訣」(講談社)「モンスターワイフ」(同)「40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣」(扶桑社)「堂々再婚」(wave出版)など多数。コミック「『君とはもうできない』と言われまして」(KADOKAWA)の監修も手掛ける。恋人・夫婦仲相談所(http://fufunaka.com/)、公式LINEアカウント(https://lin.ee/oTQa13s)、YouTubeチャンネル「保健室の未遊先生」監修(https://www.youtube.com/channel/UC5g3tx7uJqSTszEHTwWYCIA?sub_confirmation=1)。

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