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劣化で外れて…歯の金属製詰め物、定期的に交換すべき? セラミックとの違いは?

外れたら早めに歯科医院へ持参

Q.金属製の詰め物とセラミックの詰め物では、どちらの方が耐久性に優れるのでしょうか。また、歯に負担がかからないのはどちらですか。

園田さん「金属とセラミックでは性質が違うため、耐久性という言葉で比較するのは難しいです。一般的には、かみ合わせやかむ力などを考慮して個人に合う性質の素材を選択します。

金属の場合、たとえ薄くても割れることはありませんが、歯がこすり合わされることですり減っていきます。一方、セラミックは金属と比較してすり減りにくいですが、陶器と同質のため、衝撃が強いと割れる可能性があります。

歯への負担についていえば、詰め物そのものが歯に負担をかけることはありません。しかし、素材の性質に合わせて歯を削る量が異なるため、このことも素材を選択する上で重要な点となるでしょう。

金属製の詰め物は基本的に割れることがなく、その分、詰め物の厚みを薄くすることができるため、歯を削る量が少なくて済みます。反対に、セラミックは詰める際に厚みが必要なため、歯を削る量が多くなる傾向にあります」

Q.詰め物が何十年も長持ちするケースもあります。なぜなのでしょうか。

園田さん「腕の良い歯科医師が手間暇かけた結果だと思います。そもそも、歯の表面のエナメル質と金属やセラミックは性質が異なるため、ここに力が加わるとさまざまな衝撃やゆがみの力が発生します。そのため、詰め物自体が破損したり外れたりします。

腕の良い医師は、ただ虫歯を削って型取りをするだけではなく、患者一人一人のあごの動きやかむ力、その歯に加わる力の強さや向きまで考えながら、歯を削っています。また、詰め物を装着する際にも各患者の状況を考慮して調整を行った上で装着しているため、外れる確率はかなり減ります」

Q.もし、詰め物が取れた場合、通院するまでの間に取り組むべきこと、注意点はありますか。

園田さん「詰め物が取れてしまった場合、再度付け直して使える可能性があるため、箱などに入れて保管した上で、治療の際に持参することをおすすめします。また、取れてしまってから時間がたってしまうと、隣の歯が隙間を埋めるように寄ってきてしまい、取れた詰め物を装着できなくなってしまうことがあります。

さらに、そのまま放っておくと詰め物があった部分に細菌が侵入し、虫歯になることが多いです。できるだけ早く受診をしてください。

今は白い歯が流行しているため、セラミックでの治療が人気ですが、歯科医療の従事者は機能面を考え、一番奥の大臼歯については金を使って治すことも多いです。治療の際に『一番後ろの歯は金で治してください』と伝えると“通”だと思われるかもしれません」

(オトナンサー編集部)

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園田茉莉子(そのだ・まりこ)

歯科医・医療法人社団正美会 吉祥寺まさむねデンタルクリニック理事

日本大学歯学部卒業。日本大学歯学部歯科病院で研修後、口腔外科を経て2012年4月より現職。クリニックでは、外来診療(一般歯科診療・口腔外科・インプラント・矯正)および訪問歯科診療を行っている。訪問診療は9年の経験あり。吉祥寺まさむねデンタルクリニック(http://kichijoji-masamune.com/)。

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