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夫や妻が“未成年者”と不倫…未成年でも慰謝料は請求できる?

未成年者に支払い能力がなかったら?

Q.未成年者に慰謝料を請求したものの、支払い能力がなかった場合はどうなるのでしょうか。

井上さん「未成年者の親に損害賠償請求ができるケースもあり得ますが、現実には、泣き寝入りとなるケースがほとんどでしょう。

民法上、慰謝料請求ができるのは、あくまで不貞相手である『未成年者本人』であり、未成年者だからといって当然に親が責任を負うということはありません。また未成年者の場合、慰謝料を支払うだけの資産があるケースは多いとはいえません。

そのため、仮に未成年者の責任が認められ、強制執行が可能だとしても、財産がなければ空振りに終わる可能性も十分考えられ、そのまま泣き寝入りになることもあります。

例外として、親が子どもの不貞を知りつつ、あえて不貞行為をやめさせなかったなど、子どもの監督にあたって故意または過失が認められるケースであれば、親に対して損害賠償請求できる可能性があります。ただ現実的には、未成年者の不貞に関して親の監督責任が問われるケースはほぼないでしょう」

Q.未成年者と不倫した配偶者に対して、夫/妻は慰謝料を請求できますか。

井上さん「できます。民法上、不貞行為をした配偶者と不貞相手は、不貞行為をされた配偶者に対し、連帯して損害賠償責任を負うこととなります。『一緒に不貞をしたのだから、その責任も一緒に負いなさい』といったイメージです。

不貞行為によって生じた損害(精神的苦痛)について、不貞をされた配偶者は他方の配偶者と不貞相手の両方に慰謝料請求ができます。もちろん、どちらか一方にだけ慰謝料請求をしたり、配偶者と不貞相手と違う金額を請求したりすることもできます。ただ、両者に請求できるからといって、賠償金を二重取りできるわけではない点に注意が必要です」

(オトナンサー編集部)

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井上圭章(いのうえ・よしあき)

弁護士

弁護士法人グラディアトル法律事務所所属。九州国際大学法学部卒業後、京都産業大学法科大学院修了。「労働問題」「男女トラブル」「債権回収」「不動産トラブル」などを得意分野とする。労働問題に関する相談(https://labor.gladiator.jp/)。

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