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パフォーマンスが持続! 午後に眠くならない「ランチ」の選び方

ランチの後、午後の仕事に取り掛かろうとして、強い眠気に襲われた経験はありませんか。午後の眠気を和らげるランチメニューをご紹介します。

眠くなりにくいランチメニューとは?
眠くなりにくいランチメニューとは?

 昼休みにランチを食べた後、いざ午後の仕事に取り掛かろうとすると強い眠気が襲ってくる――。

 このような経験があるビジネスパーソンは多いことでしょう。昼休み後の眠気によって集中力が落ちると、午後からの仕事のパフォーマンスが低下してしまうこともあるため、ネット上では「ランチ後は眠くてたまらないからなんとかしたい」「午後からも効率よく仕事がしたい」「おなかいっぱい食べても眠くならない方法ある?」など、眠くなりにくいランチの食べ方に関心を持つ人が多いようです。

 午後の眠気を和らげるランチメニューの選び方について、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。

オレキシンと血糖値は相関関係

Q.そもそも、なぜ食後(ランチ後)に眠くなってしまうのでしょうか。

関口さん「食事と眠気には大きなつながりがあり、覚醒と睡眠に関わる脳内物質『オレキシン』による影響と、『血糖値を上げやすい食事』による影響が考えられています。

まず、オレキシンは脳内に多く存在することで覚醒を維持し、減少すると眠くなります。空腹時に血糖値が低くなるとオレキシンの分泌が活発化し、反対に食事をして血糖値が上昇すると分泌が止まり、眠気を感じることが分かっています。

一方、血糖値を上げやすい食事をすると、急激な血糖値上昇に併せ、インスリンの作用で血糖値が急降下します。その際、軽い低血糖状態に陥り、眠気や脱力感などを引き起こします。オレキシンと血糖値は相関関係にあり、血糖値の上昇が激しいほどオレキシンの分泌に影響し、眠くなりやすいです。食後の眠気は、この両者が原因で起きると思われます」

Q.栄養の観点からみて、お昼に食べると午後に眠気を感じやすくなる料理・食べ物・食材はありますか。

関口さん「先述の通り、血糖値が急激に上がりやすい食べ物を摂取すると眠気を感じやすくなります。具体的には、糖質が高く、さらに吸収が早い食べ物です。それを数値化したものが『GI値(グリセミック・インデックス)』という指標です。

高GI食品は、精製された砂糖や小麦粉、米、ジャガイモ、また、それらを加工した食品などです。お昼によく食べるものとしては、菓子パンやおにぎり、サンドイッチ、うどん、パスタ、ラーメン、天丼、カツ丼、カレーライスなど、炭水化物が中心となる食べ物です。3時のおやつに甘いものを食べたり飲んだりするのも同様です」

Q.逆に、お昼に食べても眠気を感じにくい料理・食べ物・食材はありますか。

関口さん「高GIに対して、低GIのものは眠くなりにくいです。肉や魚、大豆、卵は低GI食品で、タンパク質や脂質は血糖値には影響しません。野菜は基本的に低GIですが、ニンジンやジャガイモはGI値が高いので、食べ過ぎには注意が必要です。パンなら全粒粉のもの、米なら玄米、麺類ならそばです」

Q.眠気を感じにくくなる食べ方の工夫はありますか。

関口さん「食事の際、食物繊維の多いものから食べることで血糖値の上昇を緩やかにできます。酢をかけたり、大豆製品や乳製品を合わせて取ったりするのも効果的です。玄米・全粒粉といった精製されていない炭水化物、タンパク質、野菜をバランスよく合わせた食事にしたり、食べる順番を工夫したりすることで、血糖値の変動を穏やかにし、眠気に影響を与えにくくできます」

Q.午後のパフォーマンス維持・向上を考えたとき、どんなメニューを選ぶとよいでしょうか。

関口さん「麺類なら、そば、あるいは野菜が豊富に取れるタンメン、同様に野菜やタンパク質の具が多いパスタはおすすめです。コンビニの軽食でおにぎりやサンドイッチを選ぶ際は、海藻サラダや豆腐を追加しましょう。丼ものは味付けに砂糖が使われているものが多く、どれもGI値は高くなりますが、牛丼・豚丼・親子丼あたりをセレクトし、野菜や豆腐などを1品追加するとよいでしょう。

ご飯は、玄米が最も低GIです。定食は野菜中心のものか、副菜に野菜がたっぷり取れるものを選ぶとよいでしょう。あるいは、好きなメニューをセレクトする代わりに、野菜や海藻、大豆製品をプラスし、ご飯や麺などの炭水化物を少し減らすという食べ方も効果的です」

Q.管理栄養士が考える、眠くなりにくいおすすめのランチメニュー/おすすめの食べ方を教えてください。

関口さん「最近よく聞かれる『糖質オフメニュー』は、眠くなりにくいメニューと考えてよいでしょう。ラーメン、うどん、丼など、炭水化物が主体の単品メニューを避け、肉・魚のグリルや、野菜もたっぷり食べられるバランスのよいメニューを選びましょう。血糖値に関わる主食は、パンならオリーブオイルを付ける、ご飯なら玄米をセレクトする、おかずやスープに酢をかけるのもおすすめです。

繰り返しになりますが、食物繊維の多いものから食べるなど順番を工夫したり、血糖値を緩やかにする『特定保健用食品(トクホ)』の飲み物を合わせたり、粉末タイプの食物繊維をお好みの飲み物に入れて、食事と一緒に取ったりするのも効果的です。

また、オレキシンの低下を防ぐ食べ方にも注目です。オレキシンは、食べる意欲やおいしさを感じることで味覚への刺激となり、活発化することが分かっています。食事を楽しみ、おいしく食べることも食後の眠気対策に役立つようです」

(オトナンサー編集部)

関口絢子(せきぐち・あやこ)

料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/)。

コメント

1件のコメント

  1. 私もかかりつけの内科医から、眠くなるような昼食は内容に問題があると指摘されました。記事で指摘されているとおりです。しかし、1点気になる点があります。フリースタイルリブレをつけて蕎麦を食べたところ、更科じゃなくても血糖値スパイクが現れるのです。ラーメンやうどんと変わりません。本来の蕎麦(10割?)は低GI食品と言われますが、一般に出回っているものは危険だと思います。