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きょうは「ジャムの日」 マーマレード、コンフィチュールとは何が違う?

きょう4月20日は「ジャムの日」。「ジャム」と「マーマレード」「コンフィチュール」はそれぞれ、どのような違いがあるのでしょうか。

ジャムとマーマレードの違いは?
ジャムとマーマレードの違いは?

 きょう4月20日は「ジャムの日」です。日本記念日協会のホームページによると、1910年4月20日、いちごジャムを明治天皇に献上したという記録があり、ジャムが皇室献上品として認められたことを記念した日だそうです。ところで、ジャムといえば、似たものに「マーマレード」があり、最近は「コンフィチュール」という名称の商品も見かけます。それぞれ、どのような違いがあるのでしょうか。料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。

かんきつ類の果実と皮を使用

Q.ジャムとマーマレードの違いを教えてください。

関口さん「ジャムは果実などを糖類と一緒にゼリー化するまで加熱したもので、材料の原形をとどめていない、ドロッとしたゲル状のものが多く存在します。また、日本農林規格(JAS)では、糖度が40%以上の物を『ジャム類』と定義づけています。マーマレードはジャムの一種で、かんきつ類の果実と皮を使用するところが大きな特徴です。

なお、JASでは『ジャム類』という枠があり、その中で『ジャム』と、かんきつ類の果実使用などを条件とした『マーマレード』等が区別されています。ただ一般には、マーマレードは『ジャム』の一種といってよいでしょう」

Q.なぜ、マーマレードには皮を入れるのでしょうか。

関口さん「マーマレードの材料となるかんきつ類の皮には『リモネン』などの香り成分が多く存在し、また、特有の苦味など味のアクセントとなる成分が豊富に含まれます。かんきつ類ならではの香りや特徴を十分に表現できる成分が皮に多く含まれることと、ゼリー化させるために必要な『ペクチン』という水溶性食物繊維が皮や、皮と実の間にある白い部分に多く含まれることから、マーマレードは皮を活用して作られます」

Q.オレンジを使っていても、皮が入っていないと「オレンジジャム」になるということでしょうか。

関口さん「先述したように、マーマレードはかんきつ類の果実と皮を使って作ったジャムのことなので、果実のみであれば、『オレンジジャム』ということになります」

Q.「ジャム」と「マーマレード」、それぞれの語源を教えてください。

関口さん「ジャムは英語で『押しつぶす』『詰め込む』という意味ですが、語源は『グチャグチャかむ』という意味の『cham』という古い方言から派生したとの説があります。まさにジャムの見た目が語源ということです。マーマレードは、ポルトガルで最初に作られたとされるジャムの原料『マルメロ』から来ているといわれます。マルメロは『カリン』に似た果物のことで、そのジャム『マルメロ』が『マーマレード』へ変化したと考えられています」

Q.ちなみに、ジャムとコンフィチュールの違いは何でしょうか。

関口さん「ジャムの語源は先述の通りですが、コンフィチュールはフランス語の『コンフィ(confit)』が語源で、コンフィには『砂糖や酢、油に漬けた』という意味があります。食材の状態や形状のことではなく、『食材の保存』を表す言葉です。

ジャムがゼリー状に凝固したものであるのに対し、コンフィチュールはシロップや香辛料と一緒に果実を煮詰めたもので、果実の形状がそのまま残っているものが多いです。仕上げにハーブやスパイス、ナッツ、リキュールなど果物以外の要素を加えたものも多く、また、ジャムに比べ糖度が低く、フルーティーな味わいが楽しめるのも特徴です。

ただ、日本で販売されているコンフィチュールの中には、ジャムとほぼ変わらない見た目や味のものが多く存在します。『コンフィチュール=ジャム』と説明する人もいますが、厳密には先述した通り、日本ではJASで糖度が40%以上の物を『ジャム類』と定義づけているため、ジャムに相当するコンフィチュールもあれば、糖度が低くてジャムとは表示できないコンフィチュールもあるということです」

Q.パンに付けたり、ヨーグルトに掛けたりする以外の、ジャムの使い方があれば教えてください。

関口さん「ジャムは果物の香りと酸味、甘さを兼ね備えていることから、料理にも活用できます。例えば、カレーやビーフシチューなどの煮込み料理に加えることで、味に角(かど)がなくなり、深みが出ます。また、豚肉や鶏肉などのソテーは甘いソースと好相性のため、マーマレードソースをはじめとして、ジャムをソースに使うことができます。

スペアリブや手羽元なども調味料にジャムを加えて漬け込んで焼き上げると、しっとりと仕上がります。また、酢豚や揚げ鶏の甘酢あんなどの中華料理でも、甘さとほのかな酸味を加えることでおいしくなる料理が多々あります」

(オトナンサー編集部)

関口絢子(せきぐち・あやこ)

料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。

■オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/
■YouTubeチャンネル「管理栄養士:関口絢子のウェルネスキッチン」(https://www.youtube.com/channel/UC6cZRYwUPyvoeOOb0dqrAug

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