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ラグビー海外選手の「お辞儀」に称賛! 日本の文化、お辞儀のルーツや意味とは?

海外にも、お辞儀文化は存在する?

Q.海外にも、お辞儀の文化はあるのですか。

齊木さん「東アジア地域では、お辞儀は伝統的なあいさつや御礼、謝罪の行為であり、朝鮮半島や中国の一部の地方では顕著にみられる習慣です。しかし、あいさつのときにお辞儀をする日本に対し、中国のほとんどの地域では、出会ったときのあいさつでは使わず、深い感謝やおわび、礼を表すものとして使われます。

ヨーロッパの一部ではかつて、お辞儀は伝統的なあいさつ、御礼、謝罪の行為として、一般的には男性が行う習慣として、相手に比べて身分の低い者が行っていました。現在の欧米では、『頭を低くすること=身分が低いこと』を表すものと考えられ、頭を下げる行為は行いません。頭を下げることによって、目線を下に向けることは失礼とされています。

欧米でのあいさつはお辞儀ではなく、しっかりとした握手が基本です。この起源は『自分は手に武器を持っていない』ことを示しており、相手の目を見ることで、お互いに敵意はないことを証明するものといわれています。あいさつとしては、身分の高い者から握手を求めるのがマナーです」

Q.ラグビーW杯日本大会では、海外選手たちに“お辞儀の輪”が広がっているようです。

齊木さん「スポーツマンシップとは『相手に対する思いやり、ないしは一個人として正しい行いの総称』を指し、相手の選手に対する尊敬や称賛、さらには様式化された礼節の発揮も、マナーという側面から重要視されています。

日本には、相手を思いやり、相手の心に寄り添う文化があります。スポーツマンシップと日本の精神は重なるものがあり、私たち日本の文化に寄り添う姿勢を諸外国の選手が見せてくれたことは、心から喜ばしいと思いました。こうしてお辞儀の輪が広がることは、日本の思いやりの文化が世界で認められ始めている、世界的に見ても新しい時代の幕開けと感じました。

お辞儀は日本社会に深く根差しています。他者に対する礼儀と尊重は、長い歴史の中で育まれた本質であると考えます。世界が認めた日本の作法をいま一度、私たち日本人が大切にするきっかけになったのではないでしょうか」

(オトナンサー編集部)

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。

コメント

1件のコメント

  1. どこの国の人でも礼をされて気分を害する人はいないと思います。