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雷が鳴らない説も…10月はなぜ「神無月」という? 神様は出雲で何をする?

菅原道真や徳川家康も出雲へ?

Q.「神がいないから」神無月という説を、「そもそも神様などいない」として俗説とする意見もあります。

齊木さん「『神がいる、いない』は個人の思いであり、信じるも信じないも本人の自由です。現代は現実主義的な考えが浸透し、真実以外は排除しようとする傾向にあるように思います。しかし、先人のように、たとえ苦しいときであってもその中に想像力を働かし、神々に思いを託して豊かに過ごす知恵は学ぶところがあると思います。

文化というのは必ずしも、それが真実であることが重要ではないと思います。神頼みも一つの文化として想像力を働かせてみると、思いもよらぬご利益があるのではないでしょうか」

Q.歴史上の人物で菅原道真や徳川家康も「神様」として祭られています。彼らも出雲大社に行くのでしょうか。

齊木さん「日本中の神様が一堂に会する会議ですので、神様として祭られている菅原道真や徳川家康も出雲大社に行くとされています。菅原道真は903年の死後、都で疫病が流行し、貴族の死や落雷が相次いたことから、人々が『これは道真のたたりではないか』と思うようになり、947年、北野の地に神殿を建て、神様である天満天神として祭りました。北野天満宮(京都市上京区)の始まりです。

徳川家康は『遺体は久能山に葬り、葬儀を増上寺で行い、位牌(いはい)は大樹寺に納め、一周忌が過ぎてから日光山に小さな堂を建てて勧請(かんじょう)せよ』と細かな遺言を残しました。日光(栃木県日光市)が江戸から見てほぼ真北の方向であることから、『北極星を背に江戸(東京)や関東、日本全土を守る』という趣旨です。

菅原道真や徳川家康のような歴史上の人物も、神様として日本や人々の『ご縁』を考えてくれていると思うと、神としてあがめる古来日本の精神や、八百万(やおよろず)の神々の存在を身近に感じられるのではないでょうか」

(オトナンサー編集部)

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。

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