芋煮会の主役「サトイモ」 その栄養素やおいしい料理は? よく似た「コイモ」って?
秋になると、東北地方は「芋煮会シーズン」を迎えます。芋煮会に欠かせない「サトイモ」について、専門家に聞きました。

9月15日に山形市で「日本一の芋煮会フェスティバル」が開かれるなど、秋になると、東北地方は「芋煮会シーズン」を迎えます。芋煮会は、河川敷で鍋料理などを食べる季節行事ですが、そこで欠かせないのが「サトイモ」。旬を迎えたサトイモについて、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。
原産は東南アジア、タロイモの仲間
Q.サトイモとは、どのようなイモなのでしょうか。
関口さん「サトイモは東南アジア原産の植物で、エスニック料理でよく使われる『タロイモ』の仲間です。地下の肥大化した茎を食用にしますが、中心に親イモができ、その周りに小さな子イモが増えていきます。
一口にサトイモといっても、大きく分けて4種類あります。『親イモを食べる品種』『親イモについた子イモを食べる品種』『親イモと子イモの両方を食べる品種』『(葉を支える部分の)葉柄(ようへい)を利用する品種』です。親イモを食べる品種は『タケノコイモ(別名・京芋)』が代表的で、大きくて水分が少なく、ジャガイモや栗カボチャのようなホクホクとした肉質が特徴です。いわゆる、煮っころがしにする種類とは違います。
日常的に食べることが多く、煮っころがしなどにするサトイモは『石川早生(いしかわわせ)』『土垂(どだれ)』という品種で、親イモについた子イモを食べる品種です。親イモ、子イモの両方を食べるのは『八頭(ヤツガシラ)』『唐芋(トウノイモ、別名・エビイモ)』などで、葉柄を利用する品種には『蓮芋(ハスイモ)』があります」
Q.サトイモに見えるイモが「コイモ」として売られている場合があります。サトイモとコイモは違うものでしょうか。
関口さん「サトイモの中でも、子イモ、あるいは孫イモで小ぶりのものを『コイモ』と呼んでいます。『サトイモ』『コイモ』は同じものですが、大きさによる呼び方の違いと考えてよいでしょう」
Q.「コイモ」は、漢字で書くと「小芋」でしょうか、それとも「子芋」でしょうか。
関口さん「『小芋』が正解です。親イモ、子イモ、孫イモと、でき方の形状や順番による呼び方もありますが、『子』を使った『子イモ』の場合は、順番を表すものです」
Q.サトイモの栄養について教えてください。
関口さん「サトイモは炭水化物を主とした食品ですが、特有のネバネバ成分である多糖類にさまざまな健康効果が期待されています。ネバネバ成分が免疫機能を高め、肝機能や腎機能を強化します。コレステロール低下、高血圧や動脈硬化の予防にも役立ちます」
Q.適切な保存方法は。
関口さん「乾燥を防ぐため、土が付いたまま新聞紙などに包み、風通しの良い冷暗所に置きます。洗って切ったものはラップに包み冷蔵庫に入れ、早めに消費してください。皮をむいてそのまま冷凍、あるいは、ゆでて皮をむき、冷凍することも可能です」
Q.東北を中心によく食べられるという「芋煮」はどんな料理でしょうか。
関口さん「芋煮は、皮をむいて一口大に切ったサトイモをたっぷりのだしで8分程度煮て、食べやすい大きさにした牛肉、キノコ類、ささがきごぼう、長ネギ、一口大にちぎったこんにゃくなどと一緒に、しょうゆ味で煮込んだ鍋料理です。地域によって、具材や味付けが変わります」
Q.芋煮以外の、サトイモの特徴を生かした料理を教えてください。
関口さん「ぜひ、みそバター焼きを試してほしいです。ゆでるか、蒸して皮をむいたサトイモを一口大にして耐熱容器に並べ、みそを同量のみりんでのばしたソースをかけ、バターをのせてトースターで焼き目がつく程度に焼き上げます。ねっとりとしたサトイモにバターと香ばしいみその風味が好相性です。秋の食卓にどうぞお試しください」
(オトナンサー編集部)
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